月組『BADDY(バッディ)』には悪党の魅力あり?
トップスター・珠城りょう(たまきりょう)さんは、月からやってきた悪党・バッディ。
トップ娘役・愛希れいか(まなきれいか)さんは、戦争も犯罪もない平和な地球の首都・TAKARAZUKA-CITYで、万が一の犯罪を取り締まる警察官・グッディ。
出演者達は、月から来たバッディ配下。
平和な地球の女王(憧花ゆりの)、公爵(綾月せり)をはじめとする王族一家の元にある人物に概ね別れています。
作品背景の平和な地球は、犯罪は皆無であり、大陸が全面禁煙。
なんだか喫煙者が見たら、びっくりするような大きな禁煙マークも舞台に登場!
そんな社会へ、バッディ達は態度も大きくタバコを吸いながら乗り込んでくるところから、話は始まります。
上田先生はタバコは吸わないし、タバコの煙も好まないそうです。
しかし・・・
葉巻がなければ、アーネスト・ヘミングウェーはあんな素晴らしい作品を書かなかった。
サルトルとボーヴォワールの恋も紫煙の煙るカフェがなければ生まれなかった。
そう考えたときに、グレーな物(つまり現代タバコ問題も含めて)がすみに押しやられて、白い領域で生きることを強いられることについて考えると、必要悪とも言える物が存在した時代にはもっと人間が人間らしい心を持っていた。
今より面白かった。
そう考えられたことを作品プログラムへの寄稿の中で述べていらっしゃいます。
まぁ、そこまで深く考えない私・すみれ子も、白が正統派宝塚男役の色とされている宝塚の世界。
品行方正で真面目て、心優しい、女性を助ける白馬の王子様的なケースも多い宝塚作品。
そこへタバコをふかしながら、サングラスをかけたトップスターが現れたら、この意表をついた主役設定と作品の進行に、「悪の魅力も素敵!」と思ってしまいます。
月組『BADDY(バッディ)』、構成は宝塚のショー、でも?
『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』はプロローグ、中詰、フィナーレという、宝塚のショーの形式は踏まえています。
もちろんフィナーレでは男役さん達の群舞でキレッキレのダンスを楽しめるし、トップコンビのデュエットダンスもあり。
でも・・・
そこにもまだ仕掛けが?
ただの男役群舞ではないし、ただのデュエットダンスでもありません。
ちゃんとストーリーの一部に組み込まれているのです。
宝塚のフィナーレはこういうものと、観劇するファンの頭の中に組み込まれている常識は壊されることでしょう。
そしてその常識が壊される度に、上田久美子先生の手腕に「やってくれたな、上田先生!」と感嘆してしまいました。
↓↓ 3. 月組『BADDY』観劇感想まとめ
コメント
何の作品か忘れましたが、スチールで全く誰か分からないのがありまして、スタッフに「どなたですか?」と聞きました。雪組には違いないけど、死神みたいで全く「?」。スタッフのおねえさんも「?」となったので「調べてきます」とわざわざ。
香りょうしずるたんでした。
昨日、中日劇場で星組を観劇。客席に『ドクトルジバコ』組とディナーショー組と壱城あずささんが観劇。
感激でした。個人識別は皆無でしたど。
ちはるCLUBさん
スタッフの方もわからない「どなた?」なスチールってあるものなのですね。
今回の輝月ゆうまさんもメイクも含めて、役の作り込みがやっぱり上級生だなぁ・・と思いました。
スターさんときめきますが、こういう生徒さんも宝塚の舞台には欠かせないですね。
『うたかた』ご観劇だったのですね(^^)