宝塚といえば真っ先に頭に思い浮かぶ演目は何でしょう?
『ベルサイユのばら』(以下ベルばら)は初演から40年もの長きにわたり、演出を刷新しながら再演されてきた作品です。原作のファンもいることだし、『ベル』ばらが宝塚初観劇のファンは多いし、まだ観劇したことのない方は宝塚といえばオスカルが思い浮かぶぐらい、宝塚の代名詞的な作品ですね。
くわえて現在、初演から20年にして1000回目の上演を迎えようとしている『エリザベート』も有名作品です。
このふたつの作品に共通するのは1本立てといってタイトルの作品とフィナーレにショーがついたスタイルで上演されることです。一幕が1時間半程度、幕間30分、二部が1時間、観劇するためにはトータルで3時間が必要です。
他にもここ最近上演された『ME AND MY GIRL』『こうもり』『るろうに剣心』がこの一本立てにあたります。『こうもり』はオペラのファンに、『るろ剣』は原作ファンにも好評だった作品でした。
最近こういう一本立て大作が多数上演されていますが、宝塚の歴史でもここ40年以降(初演ベルばらの頃以降)のことです。
1. お芝居とショーの二本立て
最近上述のように大作ミュージカルの一本立て公演の上演が増えている宝塚ですが、基本的なスタイルは芝居とショーの二本立てなのです。
『るろ剣』が好きだから『るろ剣』で初めて宝塚を観てファンになった方もいらっしゃるし、好みの問題もあります。
でも・・・
もし「いつかは観てみたいなぁ」と考えながら、どの作品を観ようか悩んでいる方がいれば、私は基本をおさえたところで芝居(ミュージカル)とショーの2本立てである宝塚の基本形から観劇スタートされることをオススメします。
大作一本を上演している劇団は今は多数ありますが、何よりもレビューやショーを上演できるのは劇団は宝塚!と断言してもいいぐらい、他にはない世界です。
羽やスパンコールに飾られたキラキラ衣裳で歌い踊るスターさん達と共に時には手拍子をいれながら、いくぶん客席も参加型で楽しめます。大階段、銀橋、花道を出演者がうめつくし、客席にも降りてきてくれた時のときめき!これぞ宝塚の醍醐味ね!とショーをみながらウキウキできるので私はショーが好きです。
・・・なのに最近上演機会が減っていて実に残念。
通常、芝居が1時間40分、幕間30分、ショーが50分でトータルの時間は3時間、これは一本立てと変わりません。
2. 2016年後半から2017年前半のオススメ
嬉しいことに11月25日初日を迎える雪組公演から花組、月組、宙組と3公演はお芝居(ミュージカル)とショーの2本立ての公演が4公演続きます。
私的にはこの4公演は初めて宝塚を観劇する初心者さんに超オススメ!
雪組『私立探偵ケイレブ・ハント』『Greatest HITS!』
宝塚大劇場 2016年10月7日(金)~ 11月7日(月)
東京宝塚劇場 2016年11月25日(金)~ 12月25日(日)
20世紀半ばのロサンゼルスを舞台に大人の恋を描いたミュージカル(芝居)と名曲の数々で酔わせるショーグルーヴ。雪組はトップの早霧せいなさんが毎回熱いパワーを発散するショーシーンをみせてくださり、二番手男役の望海 風斗さんが歌うまなイケメンさん、そしてトップ娘役の咲妃みゆさんも可愛さと大人な一面をあわせもった不思議な存在で久々のショーが楽しみ。
花組『雪華抄(せっかしょう)』『金色(こんじき)の砂漠』
宝塚大劇場 2016年11月11日(金)~ 12月13日(火)
東京宝塚劇場 2017年1月2日(月)~ 2月5日(日)
日本ならではの風雅な花鳥風月をテーマにした日本物レビュー!『雪華抄』はデザイナーの丸山敬太さんが衣装デザイン・監修を手掛けるそうです。日本物レビューこそ宝塚の原点のひとつ、洋楽オーケストラをバックした日本物ショーができるのは唯一宝塚!ですから、久々に期待が高いうえに衣裳が丸山敬太さんならそれだけでも観るに値すると思います。
お芝居『金色の砂漠』は昔々のいつかの時代のどこかが時代背景とか。ちょっとおとぎ話チックな想定です。
トップ娘役、花乃まりあさんの退団公演。
月組『グランドホテル』『カルーセル輪舞曲(ロンド)』
宝塚大劇場 2017年1月1日(日)~ 1月30日(月)
東京宝塚劇場 2017年2月21日(火)~ 3月26日(日)
トップ男役の珠城 りょうさんのお披露目公演。
1928年のベルリンを舞台に、高級ホテルを訪れた人々が一日半のうちに繰り広げる様々な人生模様を描いたブロードウェイミュージカルと日本初のレヴュー『モン・パリ』誕生から90周年を記念してたレビューとの2本立て。
珠城さんと娘役、愛希れいかさんの新コンビを中心にした新生月組が楽しみ。
宙組『王妃の館』『VIVA! FESTA!』
宝塚大劇場 2017年2月3日(金)~ 3月6日(月)
東京宝塚劇場 2017年3月31日(金)~ 4月30日(日)
浅田次郎作の小説『王妃の館』は映画化されていますが、今回初の舞台化。そして非日常の世界である世界中のフェスタ(祭り)をテーマにしたレビューです。
トップ娘役、実咲 凜音さんの退団公演。
宝塚は観てみたいけれど、チケットってどうやって取るの?という方は
宝塚歌劇のチケットを取るにはどうすれば良いのか? 初心者のためのチケット購入方法
宝塚友の会に入会してチケットを買う、初心者のためのチケット購入方法
を参考にしてくださいね。
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