月組『All for One』観劇レポ・作品として、月組としての魅力解剖!

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月組公演『All for One』を観劇しました。

今や日本のミュージカル界を牽引する演出家である小池修一郎氏。

All for One』は小池先生のオリジナル作品ながら、脚本も秀逸で綿密に作り上げられていました。

浪漫活劇(アクション・ロマネスク)のサブタイトルの通り、勧善懲悪(かんぜんちょうあく)が明確で観劇後の気分もスッキリ、そこへ宝塚らしい恋や男の友情が描かれいて、宝塚ファンならずとも楽しめる作品です。

宝塚大劇場での公演がちょうど夏休みと重なることを意識してのことか、大人も楽しめる、子供でもきちんと理解して観劇できますね。

昨今、こういう娯楽要素があり、老若男女とわずに楽しめる作品が少ない中で突出した佳作でした。

この記事では『All for One』の作品としての魅力と、今の月組の魅力をまとめていきます。

『All for One』の作品としての魅力

アレクサンドル・デュマの小説『三銃士』をもとに、三銃士(アラミス、アトス、ポルトス)とダルタニアンが大活躍するワクワクする物語。

しかしながら、宝塚『All for One』は単なる『三銃士』の舞台化ではなく、「ルイ14世は実は女性だった」という、小池氏の奇想天外とも言えるオリジナルな発想をもとに、恋あり、冒険あり、正義の味方の大活躍ありと舞台に惹きつけられる魅力が満載です。

タイトル『All for One』は「一人は万人のために,万人は一人のために」という意味ですが、この言葉が作品のテーマともなっています。

そして作品を貫くこのテーマが、まさに今の月組の魅力を生み出し、トップスター・珠城りょう(たまきりょう)さんが真ん中に立つ魅力、珠城りょうを頂点に生き生きと活躍する組子達が、今の月組の舞台の素晴らしさに繋がっています。

珠城りょうさんがトップスターに就任して2作目となる作品ですが、彼女がいるからこそ『All for One』が成立し、そして今の月組だからこそ珠城りょうを真ん中にまとまり、組子一人一人も輝きを放つ舞台になっているのです。

その相乗効果も見事に見せた作品でした。




主軸となるダルタニアンとルイ14世との恋(ルイ14世は実は女性という設定なので)。

宮廷を牛耳る悪(マザラン枢機卿一派と護衛隊)。

悪に立ちうかうのはダルタニアンと三銃士、彼らが属する銃士隊。

他にも、ルイ14世の政略結婚相手のスペイン女王など多くの人々とのエピソードがありますが、どの登場人物も生き生きと舞台で存在できるのも、小池氏による脚本・演出の手腕と言えます。

『All for One』の洒落た壁ドン!

初日の幕が開いた当初より

All for One』の壁ドンがすごい!

という噂を耳にしていました。

↑↑は、女装したルイ14世とは知らずに、ぐんぐん彼女に迫りルイ(ルイーズと名乗っている)に壁ドンしたダルタニアン。

上手花道の壁です。




劇場に響き渡るドンッ!!という効果音も相まって、客席も驚きと笑いの壁ドン!

さすがに小池先生は「今という時代の空気を知っている」と思わせる小憎たらしい演出。

その光景を見た時は単純にそう思いました。

しかし・・・

「壁ドン」ひとつとっても、一瞬の驚きと笑いで終わらず、それをも作品の中に一貫して存在させているあたりもさすが!!です。

物語が進むとダルタニアンにとって敵役となる護衛隊の隊長・ベルナルド(月城かなと)もルイに向かって「壁ドン」らしきことを何度かするのですが、そこに「壁がない」、「柱ではダメ」・・と正しい「壁ドン」に至りません。

真面目に悪として存在するベルナルドが、道化になる一瞬を作ってしまうセンスがあるのも小池先生がまだまだフレッシュな感性を持ち合わせているがゆえでしょう。

↓↓2.効果音が舞台を生かす『All for One』 /『All for One』の衣装

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