月組・元トップスター龍真咲さんについて独断と偏見での分析

月組

今日から龍 真咲(りゅう まさき)さんは元トップスターとなってしまいました。宝塚の公式サイトを見ても既に月組の看板の顔は珠城 りょうさんに変わっています。TOP

日付が変わっただけで何もかもが変わってしまうような一抹の寂しさを感じますね。

その龍真咲さんを独断と偏見で語りたいと思います。

 

 

1. 龍真咲を認識したのは・・・

私がヅカファンに復帰した頃は瀬奈じゅんさんがトップ、霧矢大夢さんが二番手という時代でした。

月組に関しては『MY AND MY GIRL』がファン復帰後の初めての観劇でしたが、その時既に将来のトップの片鱗を感じさせるスターオーラのある存在でした。

その後、霧矢さんがトップになった時点では二番手? 三番手? と若干ポジションが不確定な部分はありましたが、ポジションを競うような位置にいた明日海 りおさんが白いイメージなら個性的な龍 真咲さんは黒に近いイメージがあり(悪い意味での黒ではありません)、両極端に面白い二人だと思いながら、霧矢さん時代の月組を観ていました。

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2. トップスターと準トップスター

霧矢さんが退団後は学年的には上級生でそのまま順当にトップになるのは、龍さんだとファンは誰しも思っていたのではないでしょうか?

それが・・・

まさかの準トップスターという前代未聞のポジションを明日海さんのために用意して、肩書きは龍 真咲をトップに据えたとしか考えられないような人事を宝塚歌劇団は行いました。

理由は何でしょう? 龍さん一人では興行を担えないという判断だったのでしょうか? これは一般ファンには憶測の域のことで全くわかりません。

でも何がしかの事情があったからのことだったはずです。

そしてお披露目公演の『ロミオとジュリエット』では主役のロミオと仇役のティボルトを龍、明日海がダブルキャストで演じることになりましたね。マチネとソワレで異なる役を演じる、これもまた前代未聞のことでした。

 

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膨大なセリフ、メンタルな切り替え、役者にとってのキャパシティーの限界に挑むようなものだったはずです。

それでも目の前にある「仕事」に真摯に取り組んでいた龍さん、明日海さんには敬意を感じ、またこの二人だけでなく月組として組全体が舞台への取り組み姿勢も賞賛すべきものでしたが、やはりどこか散漫な点が舞台の中にありました。

噂は噂でしかありませんが、組内に不協和音があるような話しがまことしやかに流れていました。もしそれが本当ならどこかに無理がある人事だったのかと思わざる得ないです。でもだたのファンですからね、チケット代に見合った舞台を観ることができれば何がしか物を申すことではありません・・・と考えていました。

観客は1日劇場に足を運びマチネとソワレを観れば、一度で二度美味しい・・・思った?  どうでしょう、そう思われた方もあるかもしれませんが、やはりどこかに破綻があることを感じたファンも多かったでしょう。

このダブル主演は明日海さんがトップとして花組に組み替えになるまで続きますが、ただのファンだから・・・文句なしにただ観劇に言ってましたが(苦笑)。

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3. 二人の貴公子

現在ではジョン・フレッチャーとウィリアム・シェイクスピアの合作とされている『二人の貴公子』がバウホールで上演されたのは2009年。

主演は龍 真咲さんと明日海 りおさんでした。

この時の二人の好演は非常に心に残り、特に龍さんの滑舌の良いセリフと歌には結構ハマりました。明日海さんも良い芝居をされるし、歌も上手い、でも強力な龍さんの個性が前面に出て一歩下がっているように、私は思っていました。

この時・・・

あぁ、龍 真咲さんって気になる!とこれからに期待したものです。

続いてバウホールでの単独主演『ハムレット』もロック調の作品でそれ自体の面白さもありましたが、荒削りながら若さと熱気とそして狂喜を帯びたハムレットは龍さんならではのものだったと記憶しています。

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4. ベルサイユのばら

前述の通り、『ベルばら』もダブル主演でオスカルとアンドレという全く立ち位置が異なる役を龍と明日海で演じることになります。

この作品はリピートで観劇しましたが、どちらの役に当たっても、明日海さんがセリフを噛んだり、あるいは声を枯らせていたりという状況が毎回あって、健康面でのコンディションが気がかりな公演でした。

龍さんは・・・舞台人としてはタフなのかしら? そういう不安を感じることはありませんでした。(少なくとも私が観劇した範囲では)

オスカルという役は劇画ファン、過去に多数のベルばらを観ている宝塚ファン達が既に心の中に「私だけのオスカル像」を持っているので演じる立場で難し作品です。

私は「私だけのオスカル像」が龍さん演じるオスカルに非常に近く、セリフの中にオスカルのキリッとした点、歩き方やちょっとした仕草もまさに劇画から抜けて出たかのように思ったのです。

(これは全くの私見で、ある人はとても女性らしいオスカルだ・・・と言っていましたが、私はいえいえ凛々しく、カッコ良い、ハンサムなオスカルだと思ったのですから、人の見方というのはわからないものです)

とにかく非常にはまりました、龍さんのオスカルに!

もちろんアンドレも好演でしたが、個人的に少し控え目さを感じた明日海さんにはアンドレがハマったのではないかと思ったものです。

両者共に長所と短所があるから、ダブル主演させたくなった劇団の考えもわからないでもありませんが、やっぱり限界だったのでは?

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5. 『MY AND MY GIRL』『ルパン -ARSÈNE LUPIN-/Fantastic Energy!』以後

『ベルばら』東京公演の千秋楽をもって明日海さんは花組へ異動、花組トップスターになられました。

そしてようやく龍さんは月組の単独トップへ!

『ベルばら』ですっかり龍オスカルに魅了されていた私は、その後の梅田芸術劇場『MY AND MY GIRL』を観に行きました。もちろん龍さんのビルに期待して!

でもどこか散漫なのです。観劇していて集中できないほどのアドリブの数々に。「あれっ?」と思った瞬間でした。

『ルパン -ARSÈNE LUPIN-』 セリフからそのままの流れで歌に入るシーンが多く難曲の多い作品ながら、さすが龍 真咲と思うルパンだったのですが、ここでも「あれっ?」と思うことがありました。

そう・・・ここでファンの皆さんが「まさお節」と呼んでいる彼女の台詞の特徴的な言い回しが私の肌に合わないことに気づきました。

その後も月組の舞台を観ている時にふと舞台から視線を外すと、耳に入るのはオスカルの台詞と同じ口調、何を演じても同じ!ということに気づいたのです。

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6. ファンになるかそうでないか・・・

それは独特のスタイルを貫き、龍 真咲にしか絶対にできない物でもありました。

でもそれはくどくなるととても熱狂的なファンになるか、もしくは全く好むことができないかの両極端になるのです。

多分、龍さんという方は万人に好かれるトップスターであるより、独自のスタイルを貫くトップであることを選んだのだと思っています。

『二人の貴公子』『ハムレット』そして最大に私をときめかしてくれた『ベルばら』のオスカルだったのに、私はだんだんとそのときめきを失速させてしまいました。

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7. 龍さんって・・・?

昨日は千秋楽を観たわけでも、ライブビューイングを観たわけでもありません。

しかしネットに上がる情報の中からラストステージのラストで相手役の愛希 れいか(まなき れいか)さんに「もう蓋をするのはやめたら」とおっしゃったことが伝わってきました。

愛希さんは涙をこらえていらっしゃったようですね。

でも・・・私はその言葉を龍真咲さん、その人に送りたい。

龍さんはいつもどんな時にも、龍 真咲として人の前にいましたね。それはタカラヅカスカイステージのトーク番組の中でもそうでした。

本当は関西弁の楽しい可愛い女性・・・と漏れ聞くことがありました。でもそんなことは一寸も見せないぐらい、いつも龍真咲でした。

そして笑顔を見せて100% 龍 真咲として宝塚を去って行かれたこと、天晴れと思います。

でも私は龍 真咲が役を演じるのではなく、本名の川本真由(かわもとまゆ)さんが演じる舞台を観たいのです。きっとタカラジェンヌとしてでなく舞台や映像の世界で女優になられたら、それを強く望みます。

川本真由さんが龍 真咲を演じ、そして龍 真咲が役を演じる・・・,そんな殻は突き破ってファンの前に姿を現して欲しいものだと願っています。

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正直なところときめきは一瞬で、その後の龍真咲さんをあまり好きではなかったのですが、退団日翌日ということで思い出せる限りを綴りました。

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