望海風斗の高杉晋作
次期雪組トップスターが決定して、二番手としては最後の作品の望海風斗(のぞみふうと)さん。
二番手というのは、黒い役が多いせいかもしれませんが、今まで実力は評価しつつも(特に歌は素晴らしいです)力みすぎを感じることが多かったのですが、幕末に活躍した高杉晋作といえば血気盛んな人物?と思い込んでいたものの、実に冷静沈着な人物を好演。
今までにない望海風斗の魅力か?
と思いました。
以前よりも地に足がピタリと吸い付いたような落ち着きのある演技、侍の鋭敏な感覚を潜ませているような空気感には、驚くべきものを感じました。
これって「次期トップが決まったこと」の風格からくるものなんだろうか?
観劇中にそんな考えが頭をよぎりましたが、雪組組み替えで二番手として活躍してきたダイモン(望海)に初めて見えた「何か」が確かにありました。
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彩風咲奈の徳三郎
実にひょうひょうとした相模屋の若旦那・徳三郎の彩風 咲奈(あやかぜ さきな)さん。
親の目を盗んで放蕩三昧の挙句、借金を作ったり、幼なじみの女中おひさ(真彩希帆)と駆け落ちをしようとしたりします。
典型的なボンボンの若旦那ですね。
まだ若いと思っていた彩風 咲奈さんも、2007年初舞台の93期生なので今年研11。
実に芝居達者で、次代の雪組を担う重要な組子となったものです。
次期・望海風斗トップ時代は二番手での活躍も間違いないでしょう。
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鳳翔大の貸本屋の金造
鳳翔大(ほうしょうだい)さんはこの公演でトップコンビと共にに退団です。
(出典:https://toretame.jp/)
宙組時代の最後の出演作『華やかなりし日々』のキングから、気になる存在の綺麗な男役さんでした。
おそめ(咲妃)にそそのかされて、心中することになり、海に飛び込んだのものの相手のおそめはそのまま消えてしまう・・・という情けない男ではありましたが、幽霊となって相模屋をくるあたりのコミカルな演技は、やはり上級生となって年月を積んだ足跡の見えるものでした。
『るろうに剣心』の相楽左之助、『私立探偵ケイレブ・ハント』メキシコ人の夫も思い出されますが、二枚目系でありながら脇でしっかりした存在を示せる貴重な男役さんでした。
舞咲りんのやり手おくま
この作品で管理人・すみれ子が非常に注目したのは、相模屋のやり手のおくまを演じた、舞咲りん(まいさき りん)さん。
歌える娘役さんの認識はありましたが、おくまのリアリティーのある存在感から目を離せなませんでした。
貴重な存在ですね。
専科・汝鳥 伶の杢兵衛と悠真 倫の仏壇屋倉造
この専科のお二人の力はすごいです。
舞台が生き生きと輝いて見えるのも、こういった経験豊富な専科生があってこその部分も大きいでしょう。
終盤の杢兵衛(汝鳥)と佐平次(早霧)が、墓場でやり取りする場面の絶妙な間のある芝居は見事でした。
(但し、あの場面にあれだけの時間をとる必要があるかどうか?という脚本の問題は感じました)
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