2部・演劇「黒い風の物語」
ナポレオンとの戦いに破れたスペインを舞台にした物語。
作・演出:正塚晴彦
作品としてみると正塚先生らしい作品かなぁ・・・と宝塚ファンとしては思うのですが、音楽学校の生徒さんにしてみれば、かなりハイレベルな内容ではないかしら。
戦争あり、男の友情あり、そこに複雑な恋があるんですから。
とはいえ、今できる精一杯の力を持って役の人物を掘り下げて、賢明に生きていることを伝えようとしていました。
40分ぐらいだったかな?
お芝居はすべてWキャスト。
主演(というのかな?)・フランシスコは、松岡恵さんと新井紀香さん。
ヒロインのイザベラはハーバート真唯さん、土井山吹さん。
私が観劇した部は新井さん&土井さんヴァージョン。
芝居冒頭はストーリーと設定を理解するのに時間を要し(観客側)、105期生の皆さんも忙しく歌ったり踊ったりの後に短い休憩での準備で(出演者側)、どちらもが芝居に集中できていなかったのかもしれません。
でもコンビとなったお二人はキラッとするものがありました。
それよりとても印象的だったのは、ストーリーテラー的な役どころを演じた、大澤サラさん。
途切れない集中力でぐっと芝居を引っ張っている感じ。
この芝居以降(次のダンスでも)ずっと目にとまり続けていたのが葦沢咲さん。
他にも役の中に自分のキャラを投影したような面白い演技を見せてくれる人もあり。
なかなか見応えのある作品でした。
3部・ダンスコンサート
3部も圧巻。
内容と楽曲は以下の通りです。
プロローグ・ジャズダンス | Voya Con Dios |
クラシックバレエ | メリー・ウィドウ |
ジャズダンス | Good ByeMy |
タップダンス | Chattanooga Choo Choo |
クラシックバレエ | 韃靼人の踊り |
ジャズダンス | Celebrate |
フィナーレ・ジャズダンス | サンドストーム |
やっぱり今時の子だなぁ・・・。
リズム感と身体能力の高さはすごい。
そう思って観ていたら、打って変わって「メリー・ウィドウ」ではトウシューズでクラシックバレエ。
これも優雅でなかなかです。
さすがに幼少時からやっている人じゃないと、できないかなぁ?などなど思っていました。
またタップダンスでタップボーイS、タップガールSで踊っていた葦澤咲さん、依田小粋さんが楽しげでかつ刻むリズムが決まってる!
あれっ?この人誰だっけ?と思えば、ついさっきの芝居でも落ち着いた演技を見せていた生徒さんでした。
再びクラシックバレエ「韃靼人の踊り」で難易度の高そうなピルエットで喝采を浴びた新井紀香さん、岡本結衣さんも立派。
フィナーレのジャズダンスは、上が白でパンツが黒だったかなぁ?(もう舞台に目を奪われて、記憶が飛んでいます)
これも一部のラストと同じく「本科生」としての今の輝きがまばゆいばかりにフレッシュで、パワーがあって、105期生としての団結力を感じさせてくれるものでした。
最後の挨拶は105期生を代表して、上川莉央さん。
ダンスで息も相当あがっていそうなのに、しっかりしたご挨拶。
胸にキューンと響きました。
(最後のご挨拶は上演回毎に違うようです)
105期生の文化祭を観劇しての感想
ここまでにお名前を書かなかった方の中にもたーくさん目にとまった人はいました。
羽田真理亜さんかなぁ、歌がとても印象的でした。
もちろんメディアで話題の松岡恵さんも、アンサンブルの中でもヴォーカルの感想に書いた通り「パッと目をひく」華がある。
でも実際に文化祭の舞台を観てみると、メディアが取り上げる人だけが素晴らしいのではなくて、105期生全員がとても頑張っているし、秀でた力を持つ人が他にもいることがよくわかりました。
(それでも松岡修造という有名人を父を持ち、さらに宝塚歌劇団の創設者・小林一三氏の玄孫というネームバリューは半端ないですね。表現がよろしくありませんが、劇団がこのネームバリューを有効活用せずしてどうする?です。メディアが取り上げてくれれば宝塚の知名度がさらにアップして、関心を持つ一般人が観劇しようと思うでしょうから。
とはいえ105期生という集団の中で大きく取り上げることが、松岡恵さんのタカラジェンヌとしての成長をはばむことないように、それだけは切に思います)
幕が降りて客席からホール、そして出口へ向かうと音楽学校関係者と106期生も「ありがとうございました」と大きな声で見送ってくれるのが印象的でした。
(いや・・・最初「おはようございます」の挨拶は、私的には「お客さんは芸能人ではないので変な気分」だったのですが ^^;)
購入したプログラムは文化祭のプログラムというより、105期生の音楽学校の2年間が載せられたミニ本みたい。
学校生活のスナップ写真もあったり、また宙組で初舞台とのことで宙組組長・寿つかさ(ことぶきつかさ)さん、副組長・美風舞良(みかぜまいら)さん、トップスター・真風涼帆(まかぜすずほ)さん、トップ娘役・星風まどか(ほしかぜまどか)さんらが105期生に声援を送りにいった日の写真ものっていたり・・・。
「宝塚おとめ」風に105期生の顔写真とお名前、出身校、誕生日、音楽学校の思い出、好きな言葉の掲載あり。
楽しめる内容になっています。
また文化祭は宝塚の専門チャンネル、タカラヅカ・スカイ・ステージで4月に放映の予定もあるみたいです。
105期生文化祭を観劇して初舞台『オーシャンズ11』にもエールを送る
この10年ぐらいは欠かさず初舞台公演を観ている、すみれ子。
ロケットで銀橋を渡る彼女たちには清々しい感動をもらって「頑張れーーーー!」って思うけれど、それよりも前の彼女達の姿って知りませんでした。
今日、105期生の文化祭を初めて観劇して、1日1日を成長して2年間の集大成を作り上げた結果が、また宝塚歌劇団入団後につながっていくのだなぁ・・・・と知ることができました。
今日、笑顔いっぱいにでむかえてくれた予科生(106期生)の皆さん。
そして生きているエネルゴーっていうか、みずみずしい素晴らしさを感じさせてくれた105期生の皆さん。
本当にありがとうございました。
念願かなって音楽学校文化祭を観ることができて、純粋にそれだけで楽しい1日をすごすことができました。
↓↓この方もご覧になっていたのですね!
これから宝塚バウホールで『宝塚音楽学校 第105期生 文化祭』を鑑賞します。父兄参観みたいな感じの人がたくさんいます。私も、生徒のお父さんになったような気持ちになってきました。皆さんがんばってくださいね♪( ´θ`)#宝塚 #音楽学校 #文化祭 #105期生 #バウホール #タカラヅカ pic.twitter.com/4fnpzDjvjj
— 桂 春雨 (@harusamek) 2019年2月22日
「生徒のお父さん」なんて書いていらっしゃいますが、根っからの本当のヅカファンのほとんどは生徒のお父さん、お母さんやおじいちゃん、おばあちゃん。
そんな気持ちがどこかにあるものです。
↓↓2018年11月 制服姿の105期生
今日から始まった文化祭で活躍した105期生は、3月1日に宝塚音楽学校を卒業。
そしてそのまま宝塚歌劇団の入団式に望みます。
その時は宝塚音楽学校のグレーの制服姿ではなく、歌劇団の正装である黒紋付に緑の袴姿ですね。
2年前に26.1倍という狭き難関を突破して宝塚音楽学校に入学し、2年間のレッスンに励んだタカラジェンヌの雛たち。
次は初舞台公演・宙組『オーシャンズ11』での口上とラインダンスの舞台で観ることが待ち遠しい。
『オーシャンズ11』初日も宝塚大劇場の片隅で彼女たちにエールを送りたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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