宝塚の衣装は毎公演オリジナルを新調
毎公演、全出演者が着る衣装を合わせると…一体何十着になるのでしょうか。
それを全部、毎公演ごとに新調するの?!
いえいえ、すべてを新調するわけではありません。
100年を超える歴史のある宝塚歌劇団がこれまでに制作してきた衣装はとても膨大な数があると思います。
それを上手にリメイクしたり、組み合わせを変えたり、もしくはそのまま使い回し、ということもたくさんあります。
↓2016年宙組公演『HOT EYES』にて。
HOTEYESチャラいwww
中詰めの愛ちゃんの髪型が個人的に最高。目が足りませんでした(笑) pic.twitter.com/DpcRunTjA1— Sana❇︎ (@sana52_61) 2016年1月18日
↓2018年星組公演『Killer Rouge』にて。
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ハッスルメイツ見てて、もう1つハッとした瞬間がありました!!
宙組メドレーの時のお衣装ですよ。
あれ、ガーシュインのフィナーレで芹香さんが着ていたものでしたね。
(結構衣装に敏感な自分に気がついた)
これキキそらファンが滾るやつーーーー!って内心思ってました(笑) pic.twitter.com/rOUO959kD3— チャン (@St_4221) 2018年8月12日
とはいえ、フィナーレのあの大羽根も基本的には毎回新調しますし、お芝居もショーもメイン衣装となるものは基本的にすべて新調します。
『エリザベート』や『ベルサイユのばら』などの再演が多い作品でも、トップコンビが着る衣装は過去のデザインとは少し変えて新調します。
それだけでも一体どんなに製作費がかかっていることか!
それを思うと、宝塚のチケット代は本当に格安…!
再演モノなんて新調する必要はないのに「衣装もファンの大きな楽しみの一つ」ときちんとニーズを汲み取ってくれているということです。
「今回の新調衣装は??」というのも、ファンにとって本当に大きな楽しみのひとつなんですね。
宝塚の衣装は誰がどうやって作ってるの??
宝塚が100年以上も栄えている理由として、
美しい人たちが、美しい衣装を着て、美しい声で歌い、美しく舞う。
これが非常に大きなところだと思います。
それだけ衣装というものが重要なアイテムということ。
そんな重要なアイテムを一体どのように制作しているのかというと…
専属デザイナーの先生がいらっしゃり、その作品のイメージを膨らませてデザインしてくださっています。
現在では、
- 任田幾英(とおだいくえい)先生
ダンセレのかっこいいスーツ達をデザインされた任田幾英さんです。 pic.twitter.com/bUZYPykLK2
— さささ (@coco_jin) 2013年8月11日
- 有村 淳(ありむらじゅん)先生
15日の新聞ちゃんと読んでなかったから今ごろ気づいた。読売演劇大賞スタッフ賞に有村淳さんノミネートされてた♪「ロックオペラ モーツァルト」の文字があるだけでうれしいヽ(*´ v`*)ノ pic.twitter.com/cXMNaEphxz
— やまねこ (@yamaneko_akira) 2014年1月15日
が主にデザインされていらっしゃると思います。
ストーリーや時代背景に合った衣装を考え出すのは、普通の洋服デザイナーとはまったく別分野のように感じます。
任田先生いわく、役柄を掴むことがいちばん重要だそうです。
脚本にも書かれていないような部分から、その登場人物の性格を読み取り、衣装に反映させていくとか。
かつ、ファンが「あの衣装、素敵~!」と思うようなハイセンスなデザインを考案するわけですから、一体どういう脳内になっているのだろう?!と思いますよね。
自分の目で見た時に「よし!」と思っても、舞台に上がって強いライトを浴びたらイメージと全然違った…なんてこともきっと数え切れないほどあったでしょう。
そういうことも全部計算に入れて、あらゆる生地とパターンを駆使して作っていくのですから、本当にすごいお仕事です…。
宝塚歌劇の殿堂 宙組 エリザベート 舞台衣装展示
有村淳先生のデザイン画
エリザベートデュエダンのお衣装のデザイン画の色気がすごい😱💕 pic.twitter.com/McQ6fl5DOH
— 眠る時代を呼びおこすぴっそ (@tkrzk_y_pisso) 2017年2月20日
そして、デザイナーの先生に描いていただいたデザイン画をもとに、「お衣装部さん」と呼ばれる部署で、「手作り」で衣装が一つ一つ作られていきます。
スパンコールだらけ、ビジューだらけのあの衣装を手縫いでひとつひとつ縫い付けていくだなんて…!!!
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↑これを!ぜんぶ!手縫いで縫っていくわけです…!!!!
衣装のみならず、帽子や靴、手袋などの小物類もすべて手作りです!
スターさんと一緒に仕事ができるなんて羨ましい~!と思いますが、これはよほどの情熱がないと…まさに気の遠くなる作業です。。
切ったり縫ったりするだけでなく、染めも行うそうですよ。
少しでもお客さんに楽しんでもらいたいという情熱ひとつで、演出家の先生や生徒さんたちとじっくり相談をしながらこだわりの衣装を作ってくれているお衣装部さん。
以前は宝塚歌劇団の中にお衣装部さんが組み込まれていましたが、現在は子会社「株式会社 宝塚舞台」という会社があります。
大道具や小道具、照明など、舞台を制作するすべての組織を集めた会社のようです。
組織図を見てみるとバウホール担当があったり、梅田担当があったり、なかなか面白いですよ。
ちなみに、割と頻繁にリクルート情報が掲載されますので、「タカラジェンヌさんと一緒に舞台を作る仕事がしてみたい!」という方はぜひ応募してみてください!
余談ですが、ノル香は編集部に応募したことがありますよ!
1次通過、2次通過、最終試験まで行きましたが……( ノД`)
でも今となっては、劇団の中に入れて生徒さんたちと一緒にエレベーターに乗れて…いい思い出です!
↓↓4.あまりに美しくてノル香が初めて泣いた衣装は…
コメント
任田先生と言えば私の恋敵です。
奥様は元月組の歌姫・潮はるかさんですね。
岸 香織さんは、「タマが寿退団する」と確か『歌劇』の「聞いて頂戴、こんな話」に書き「任田先生と言えば西の郷ひろみ」とも書いていました。
数年前にスカイステージで見た恋敵は、ただのオジ様でしたけど、若い頃はカッコ良かったんでしょうね。
ちはるCLUBさん
潮はるかさんは懐かしいです。
あの頃はジェンヌさんと結婚された演出家の先生も何人かいらっしゃった記憶がありますが、
最近はそういうお話、耳にしないですね。
任田先生は何年か前に宝塚の殿堂入りされたのだったかしら?
偶然、大劇場ロビーでそんなイベントをやっていて剣幸さん、明日海りおさんと任田先生の生トークを間近で見ました。