サヨナラショーの内容、誰が決めるの?
さきほど、
『「一体どんな曲を歌ってくれるの?」という楽しみな気持ち』
と書きましたが、退団公演が進んでいくうちに、ファンの関心は「サヨナラショーで何を歌うか」に向かっていきます。
「絶対アレとアレは歌うでしょ!」
「あの曲歌われたらもう絶対泣いちゃう~」
「組子全員ではあの場面を再現するんじゃないかな~」
と、予想大会が始まります。
自分が大好きだったあの作品のナンバーやあの場面。
もう二度と観られないと思っていたものがもし再び甦ったとしたら…
もうファンは大号泣です!
目にしっかり焼き付けたいのに涙ダムが決壊してよく見えない…なんて状態。
↓元星組トップスター・柚希礼音さんのサヨナラショーの様子。
柚希礼音サヨナラショーでの名曲。
~パート①~本当に感動した!
また後ろの4人が面白すぎて笑う笑笑#柚希礼音 #紅ゆずる #真風涼帆#如月連#壱城あずさ pic.twitter.com/fTtDn5STIr— ちとげ (@takara_chito) 2017年1月10日
ご両親への感謝の想いを込めた素敵な曲を感動的に歌いあげているちえさん(愛称)ですが、後方のコント感につい笑ってしまいます…(笑)
紅ゆずる(くれないゆずる)さん演じるちえパパと、真風涼帆(まかぜすずほ)さん演じるちえママがもう(笑)
客席大号泣なのをわかっていながらこうして笑わせにくるスターさんも多く、客席はまさに泣き笑い!
宝塚100周年を支えたスーパースターであり「レジェンド」と言われたちえさんだからこその凝ったサヨナラショーですね~!
さてこのサヨナラショーの内容は、誰がどうやって決めているのか??
それは、そのサヨナラショーの主役である生徒さんが主軸となり、演出の先生も加わってまとめていくようです。
そのスターさんの思い入れの強い作品を選出するので、
「ああ、この作品に強い思い入れがあったんだな」
など、そのスターさんの想いを知ることができてとても興味深いですね。
トップさんでいえば宝塚に入って15年前後の人がほとんど。
さらに組替えを経験していると「どの時代の作品を選ぶの?!」とファンは興味津々です。
その組に来てからの作品ばかりを選ぶ人。
自分が主演を務めてきた作品を満遍なく辿る人。
お芝居の場面を再現する人。
歌やダンスが中心の人。
同期だけの場面を作る人。
自分一人でサヨナラショーの舞台に立つより、なるべく組子全員で、もしくは退団者全員で舞台に立つような演出を選ぶスターさんもいらっしゃいます。
そういう意味でも、そのスターさんの人となりや舞台に対する考えがよく分かるのがサヨナラショーの内容です。
サヨナラショーの最後を飾るのはだいたいスターさんが感謝を込めた曲をしっとりと歌い上げながら銀橋をゆっくりと渡ります。
このときに、客席は一斉にペンライトを振ります。
このペンライト、本編が始まる前に客席ひとつひとつに説明書きと一緒に置いてあります。
「この曲のこのタイミングで振ってください」という感じで。
ペンライトというのは、コンサートなどでよく使う、パキッと折って使うルミカライトのこと。
折るときにパキッと鳴ってしまうので、たぶんサヨナラショーが始まる前に折って鞄に入れておいてくださいという説明も書いてあるんじゃないかな~?
ノル香は残念ながら客席ではサヨナラショーを観たことがないので(立ち見のみ)その辺あやふやでスミマセン(;^ω^)
揃って波打つペンライトの海、銀橋から見るととても綺麗なのでしょうね。
ここ数年はちょっと見かけなくなりましたが、以前は退団するトップさんがこの銀橋を渡る際に、薔薇の花を客席に1本1本投げ入れる演出なんかもありました。
しかも前楽(千秋楽前日のソワレ)と大楽では、薔薇の花の色が違うという凝った演出でした。
これで薔薇を受け取った人は一生の宝物になりますよね~。
これはこれでなんだか夢があって素敵な演出だったんですが、現在は見なくなりました。
まぁでも、せっかく最後の銀橋渡りなのに、トップさんは薔薇の花を投げる方向ばかり見てしまうので後方席に置いてきぼり感があるのかな…?
ちなみに、トップスターさん以外の退団公演では、いつもは舞台の中心に立って組子とファンからの視線を一身に浴びているトップスターさんがこのときばかりは脇役。
舞台の中心から少しズレた位置で、退団者を引き立てます。
そんなレアな構図が見られるのもまたサヨナラショーの醍醐味だったりもしますね。
↓元宙組トップ娘役・実咲凛音(みさきりおん)さんを送り出すトップスター・朝夏まなと(あさかまなと)さん。
トップ娘役だけのサヨナラショーっていいよね〜
いつもセンターにいるはずのトップがみんなと同じ後ろからみんなと同じ振りで、センターにいるトップ娘役を見送るの
組全員でみりおんに華を持たせる感じがしてすごく好き pic.twitter.com/gjxzvzCUjc— カスちゃん (@kasaan) 2018年6月9日
トップスターさんが脇にいて、相手役さんがセンターにいることなどありませんから、この時ばかりは娘役さんが主役。
これもまた感動的なんですよね。
しかし、「トップコンビには同時退団(『添い遂げ』と言います)してほしい!」
という派と、
「娘役さんが霞んじゃうから別々がいい!」
という派がいますね。
どちらにも良さがあるのでノル香は選べませんが(;^ω^)
↓↓3.気になるお金の話…サヨナラショーも金次第?!
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