宙組公演『白鷺の城/異人たちのルネサンス』をより深く楽しむためのお勉強講座

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『白鷺の城』登場の安倍晴明の両親

安倍泰成と玉藻前の対決が始まったあとに、場面転換をして松本悠里(まつもとゆり)先生と愛月ひかる(あいづきひかる)さんが出てきます。

これは、安倍晴明のルーツは狐だったと表現する場面です。

松本先生演じる葛の葉(くずのは)は、伝説上の狐の名前です。

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簡単に言ってみれば「ごんぎつね」とか「ツルの恩返し」みたいな日本の各地に伝わるお話で、助けられた狐が葛の葉という女性に姿を変え、助けてくれた男性(愛月さん)と結婚、子供を設ける。

しかしやがて正体がバレて森へ帰ってゆく…。

その、葛の葉が産んだ子供が安倍晴明だという伝説です。

安倍晴明のルーツの一部は狐にあり、安倍泰成と玉藻前が惹かれ合う理由にしたかったということでこの場面を設けたのでしょうか。

それとも松本先生をどこかで出しなさいという劇団の…(以下自粛)

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『白鷺の城』の狐伝説は茨城県牛久市で伝わるお話

中国王朝・殷の場面から一気に時代は下って戦国時代。

芹香斗亜(せりかとあ)さんが岡見宗治(おかみむねはる)という将軍、真風涼帆さんがその軍師・栗林という設定です。

この2人の人物を調べてみると、やはり狐伝説にぶちあたりました。

岡見氏も、軍師・栗林も、活躍した場所は茨城県牛久市。

まずは栗林に関する伝説から。

ここで言う栗林とは、栗林治郎義長のことを指していると思われます。

この義長に狐伝説が関与しています。

こちらもやはり、人間に助けられた狐が美しい女性に姿を変え、助けてくれた男性と子供をもうけ、正体がバレて森へ帰っていくお話。

この子供のうちのひとりが義長だということです。

母親の狐の名前は八重といい、『白鷺の城』では栗林を慕う女性として天彩峰里さんが演じています。

伝説では八重は義長の母親なので、もしかしたら劇中の栗林は義長ではなくて、父親の忠五郎のことかもしれません。

戦死した栗林との別れに嘆き悲しむ八重に玉藻前たち狐陣が「一緒に来るか?」と誘いますが、八重は断っています。

伝説では八重は狐なんですが、大野先生はどういう目的でこの演出を入れたのでしょうね…?

茨城県牛久市には、この伝説に由来した「女化(おなばけ)神社」が実際にあります。

女が化けると書いておなばけ。まさに、この伝説をもとにして名付けられたそうです。

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なんだか本当に異次元の世界に続いていそうな、まっすぐに伸びた参道。

神秘的な場所です。

この周辺の町の名前も女化。

地名にまでなっていると、ただのおとぎ話だけではないような気がしてきますよね。

しかも、八重が森に消えていったとされる「奥の院」も実在します!

ちょっと怖さも感じてしまうような、非常に神聖な感じのする場所ですね。

道は舗装されていませんが、地元の方々で綺麗にしてお供え物もいつも置いてあるそうです。

そして芹香さん演じる岡見宗治も、牛久市に建つ岡見城に関連する人物。

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岡見一族の本拠地は同じ牛久市にある牛久城ですが、牛久城が建てられる前に岡見城で暮らしていたと言われています。

牛久城よりも小ぶりだったようで、現在ではお濠の跡などが残っています。

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ここでついに玉藻前の封印が解け、冒頭の白鷺城へ逃れ、陰陽師との最後の決戦を迎えます。

↓↓4.姫路城の天守閣には今も妖怪が住んでいる…?

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