『はいからさんが通る』千秋楽ライブ配信に涙あふれる!作品感想

花組

『はいからさんが通る』芝居達者な出演者たち

ここまで主な役を演じた人についての感想を書いてきましたが、専科からご出演のお二人はもちろん、以外生のある配役にちょっとびっくりした生徒さんもあり・・・

『はいからさんが通る』花村紅緒の祖父母

紅緒の祖父母として芝居を引き締めていたのが、伊集院伯爵の英真 なおき(えまなおき)さん、そして婦人の美穂 圭子(みほけいこ)さん。

さすがに専科のお二人のカップルは、夫婦としてともに生きるということを体現してくれていました。

『はいからさんが通る』の芝居達者な出演者たち

組長・高翔みず希(たかしょうみずき)さん演じるリーダーとは、大正時代のいわゆる「赤」と呼ばれる共産主義者のグループのリーダー。冷たさにゾッと寒気を感じる迫力。

青江冬星の父・青江 香月役の羽立光来(はりゅう みつき)さん。
とにかくいつも芝居達者なことには驚かされます。

優波慧(ゆうなみけい)さんも新人公演主演経験のある男役としては、以外な印念中佐役。とにかく忍がにくくてたまらず、忍を小倉連帯へ左遷したのもこのひと。
いやらしーーーー感じがよく出ていました。原作では悲惨な死を遂げたはずでしたが、今作はその設定がないのが逆に良かったです。

紅緒の同級生で女性解放運動に興味を持ち紅緒に影響を与える北小路 環役の音くり寿(おとくりす)さん。エトワールとして美しい歌声を聴けて「あぁ、福耳だ」と思いました。演技も達者。
管理人・すみれ子的な妄想次期雪組トップ娘役候補の中には学年的に考えて候補者にはいっていたお一人です。

 

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『はいからさんが通る』千秋楽に寄せて想う宝塚&花組

ここまでに名前を挙げて感想を書いていない出演者さん(生徒さん)で、記憶に残る人はまだまだいます。

その中のお一人は今年研7のラストチャンスで新人公演主演のチャンスを得た、一之瀬航季(いちのせこうき)さん。

きっと懸命に稽古は積んでいらっしゃったはず。

劇団もそれに応えるように当初は新人公演の日程を調整する旨、公式サイトに発表していましたが、現状を熟考して新人公演そのものを当面の間実施しないことになりました。

コロナで困っている人は世の中に数えられないほどいるじゃないか、舞台の一つやふたつが上演されなくたって誰も困らないじゃないか・・・

いろいろな考えや意見はあるかもしれませんが、難関をくぐり抜けて宝塚音楽学校に入学。

歌劇団に入団以降は誰しもが目指す新人公演の真ん中。

それを目前にして悔しいご本人の気持ちを察すると涙が出てしまいます。

(雪組の諏訪さきさんも本当に残念でした)

 

千秋楽の柚香光さんのご挨拶には大劇場でも、ライブビューの映画感でも、そして私のようにライブ配信を自宅で観た人もその言葉の中に込められた深い想いを直球で受け止められたことでしょう。

「お客様にまた会えたことが嬉しい」「公演できないことの悲しさ、悔しさ、申し訳無さ」「舞台あっての私たち、お客様がいてくださるからこそ私たちが立てる場所がある」

クールなイメージしか持てなかった柚香光が泣くまいと必死でこらえるように発する言葉は、この半年の中で役者・柚香光が大きく成長したことが見てとれることがわかる言葉ばかり。

花組生全員が同じ想いを抱いていたことでしょう。

 

宝塚も含めて、エンターテイメントはなくても食・住があれば人は生きていくことはできます。

でも心が「楽しい」と感じられず、未見にシワを寄せる毎日が続いたとしたら・・・?

花組『はいからさん』の千秋楽を観て、やはり私は宝塚を観てキュンキュンしていられる時間は宝石よりも大切なモノだと改めて深く実感しました。

 

花組さん、『はいからさんが通る』千秋楽おめでとうございます!

どうぞ来月の東京宝塚劇場での公演も駆け抜けていくことができますように祈っています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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