月組エリザベート2018観劇感想、愛希れいかの魅力満載!でもコメディ?

宝塚コラム

月組『エリザベート』観劇感想と作品としての魅力

↓↓月組『エリザベート』初日映像
https://youtu.be/h2V1sgHpnE8

 

おそらくは今回の月組『エリザベート』は、6年以上も月組トップ娘役としてトップスターを支え退団する愛希れいかさんに対する、劇団からの餞別的な意味合いもあるのかなぁ?と思います。

そしてファンも歌唱力、演技力もすぐれトップ娘役としても抜きん出た魅力ある愛希れいかのエリザベートを望んでいたでしょう。

その期待を裏切らない、ちゃぴ(愛希)の『エリザベート』だったと思いました。

まぁ、宝塚という世界は男役至上主義ですが、今回の『エリザ』上演はちゃぴのためのもの。

それほどちゃぴは絶対的な存在感を感じさせ、舞台でエリザベートとして存在していました。

 

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一方、主演・トートの珠城りょうさん。

実際に舞台を観るまではどんなトートになるのか、全く想像がつきませんでした。

かなり白っぽい化粧で金髪をなびかせるトートは、珠城りょうさんだからのビジュアルで包容力を感じる人の暖かみもあるトートでした。

つまり、朝夏まなとさんのトートに近いかもしれません。

その点では『エリザベート』ファンはどう感じるのかなぁ?

すみれ子はトップスターに就任して約2年。

風格あるスターとしての珠城トート、ちょっと惹かれました。

珠城りょうさんのトート、愛希れいかさんのエリザベート、またエリザベートの夫となるフランツを演じた美弥るりか(みやるりか)さんはじめ、みなさん、魅力的な人物像を演じています。

・・・が全体としてみた時にバランスが悪い・・(汗)。

 

今回もルドルフは役替り。

演じるのは暁 千星(あかつきちせい)さんと注目の若手スター・風間 柚乃(かざまゆの)さん。

私が観劇した日は暁千星さんがルドルフの日でした。

まぁ、いつのまにアリちゃん(暁)はこんなに歌唱力を伸ばしたのだろう?とびっくりするほど歌に聞き惚れました。

キラキラするスター性も感じられて、今年で研7とは思えない存在感です。

しかし・・・

ルドルフは母に満足に愛されなかったゆえなのか、ピストル自殺という悲しい道を選びますが、パワフルで元気よすぎで切なく葛藤する若者に見えず、自殺をする人の目ではなかった・・・

これは実力とは別物というか、まだ役の中で生ききれていなったのかしら???

蛇足ですが・・・

宙組公演ではラッキーにもルドルフ役替り3パターン(澄輝さやと、蒼羽りく、桜木みなと)すべてを観ましたが、三人三様の切なく悲しいルドルフ像を感じました。

歌唱力とかの難点は・・・抜きにして(大汗)。

 

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そういう点を確認したくてリピートで観たい、おだちん(風間)のルドルフも観てみたいと思いましたが、なにせ「一度観れたらラッキー!」というプレミアムチケット状態ゆえにそんな贅沢は言っていられません。

また・・・

ルドルフだけでなく、物語の進行役兼キーパーソン的な月城かなと(つきしろかなと)さんも熱演でしたが、どうも空回り感が否めなかったです。

 

そして・・・

この公演で退団される月組組長・憧花 ゆりの(とうか ゆりの)さん演じる皇太后・ゾフィー。

ちょっとコメディーっぽい方向性に走りすぎ?

初演からずっと演出をされている小池修一郎先生。

いったいこの月組公演『エリザベート』をどういう作品として作り上げたかったの?

深刻になりすぎず軽いタッチの『エリザベート』にしたかった?

そんな問かけをしたくなりました。

 

小池先生は時代と共に観客の感性が変化していること、社会の風も変化していることもキャッチしている、世の中の流れを熟知している演出家さんだと思っていました。

だから初演から20年の間に、そういう点を考慮しながら演出は時代にマッチするように変わっているはずです。

宝塚歌劇団という世の中から見れば狭い枠にとどまらず、日本を代表する作・演出家、小池修一郎は、宝塚ファンをも辟易とするような演出家ではなかった・・・。

(昔のスタイルから抜けられない演出家さん、宝塚では多いですが・・・なんて偉そうに書いてしまうの、怖いですねーーーーー!)

今の時代にあわせて軽いタッチの演出を試みたのだとしたら、それは少し違うと思いますが、こればかりは小池先生におたずねしない限りはわかりません。

もしそうだとしたら、月組の素晴らしい実力を『エリザベート』という奥深い作品で発揮させなかったことになるのでは・・・。(なんて偉そうに言い過ぎですね ^^;)

 

↓↓4. 珠城トート、愛希エリザベート、美弥フランツを語ると・・・

コメント

  1. うみひこ より:

    すみれ子さん
    月組エリザベートを観られたんですか。羨ましい。私は昨日日曜の朝10時からの東京の一般前売にトライしようと15分前にサイトにアクセスしたら、アクセス集中で行き着かずそのまま。結局オール売り切れ。東京は激戦すぎです。もう今回は諦めてライブビューイングにします。(それも取れるかどうか)
    幸運にも、新人公演だけはチケットあるんですけどね。

    私は実際の舞台のエリザベートを観たのは前回の宙組だけです。あら筋も知らず予習ゼロで朝5時並びの当日券観劇だったのですが、なんとも魅せられました。特にシシィ=実咲さんのお歌と演技に。体に電気が走ったような感覚でした。その後、早朝5時並びを2回してライブビューイングも観ました。登場人物の感情が伝わる芝居だったと思います。また純矢さんゾフィー、伶美さんマダム・ヴォルフがキャラ立ちしていたのが印象的。(ゾフィーはマジ怖いし、マダム・ヴォルフはエロい。)真風さんフランツのちょっと頼りない感じや、星風さん子ルドルフの不安定な感じも良かったです。

    その後、明日海さん主演の花組公演を映像で観ましたが、部分的にはいいね!と思うところはあったものの(シュヴァルツェンベルクやヴィンデッシュ嬢)、全体でいうと私も宙組公演の方が好みです。
    自分の中での比較・納得感のためにも、月組エリザベートは観たかったんですけどね。
    ああ、ムラに近い人はいいなー!

    • すみれ子 より:

      うみひこさん

      いつもコメントをありがとうございました。
      東京はムラ以上に、毎回の公演がチケット難なことを耳にしていますので、大劇場でもこの状況では通常より数倍のチケット
      難なのでしょうね。
      その中でもとーーーーっても競争率が高い新人公演チケットをお持ちというのは、すごいことだと思います。
      東京宝塚劇場は約2,000席。2,000人しか観られないのですから。
      なかには本公演よりレベルが高い、という声も聞かれた新人公演。お楽しみくださいね。

      さて・・・
      宙組『エリザベート』に電気が走った感覚をお持ちになられたのですね。
      私も宙組の『エリザ』は一人ひとりの生徒さんももちろんながら、トータルで調和のとれた質の高い作品になっていた
      と思います。
      実咲凜音さんは知性と教養あるエリザ像、しかも歌えて芝居もできて素晴らしかったです。もちろん、まぁ様トートも
      新鮮でした!

      同じ役でも持ち味の違う、愛希れいかさんが演じたら?ということは月組版では興味津津でしたが、明らかに違います。
      良い意味で!
      それを観られたことは嬉しいのですが、個人的には宙組版が全員で作り上げたバランスの良さを感じて好きでした(好みの問題?)

      ムラも10年ぐらい前はトップさんの退団公演でもフラッと当日券で観られました(汗)。
      今は大作でなくても難しいです。ってことは、劇団稼働率がいいのだから喜ぶべきことなのでしょうが、ファンは大変になってますよ(^^)

      新人公演をご覧になったら、またうみひこさんの感想も教えてくださいね(^^)
      お待ちしております。

  2. ちはるCLUB より:

    『エリザベート』まだチケットが取れてません。ファンクラブにお願いしてありますが、心細いものです。一般発売で買えたライブビューイングのチケットが何とか買えました。なぜ、売れ残ってるんだ?と思ったら月曜だったんですね。

    今回のキャスティングの違和感は紛れもなく「大人の事情」だと思います。
    ルキーニとフランツが逆ならばと美弥ファン以外の方も思っている筈。

    『歌劇』の対談で「ファンの方は美弥のルキーニが観たかった方も多いと思いますが、それについてどう思いますか?」と小池先生に訊かれ「フランツは私のイメージではないが〜挑戦」と「ルキーニじゃないこと」では無く「フランツを演じること」におきかえて美弥さんは答えています。

    『信長』の時の秀吉のようなものルキーニが観たかったと思います。2番手だし。

    風間さん、容姿は特に〜ですが演技に華があり、存在感がありますね。
    蘭世さん…、新人公演ではマダムヴォルフですよね?

    私は明日海、朝夏、東宝で井上芳雄、テレビで瀬名トートを観ました。
    この中では明日海トートが好きです。ルキーニは望海さん、フランツは北翔さんが好き。
    エリザベートは花総まりさんも観ましたが、誰もピンと来ません。今回、観劇出来て「ちゃぴが1番」になるでしょうか。

    ヴォルフの白雪さん、誰もが想定内ですね。妹さん、娘役かと思ったら男役の様ですね。途中で転向しそうなお姉さん似ですね。

    • すみれ子 より:

      ちはるCLUBさん

      いつもコメントをありがとうございます。
      キャスティングはもう大人の事情というのは、宝塚だけでなくつきものか・・・と思っていますが、逆に宝塚にはピラミッドシステムがある限り、
      キャスティングに制約もでるのだろうと思っています。

      星組で再演された「スカーレット・ピンパーネル」もそうですね、三番手さんに活躍の場がないのは????ってことで、ロベスピエールが格上げ
      とか。

      私は月組エリザはキャスティングの問題というより、トータルに観た時の作品の調和に違和感がありました。
      抜粋すると良い場面もあったのですが・・・、自分でもなぜかはわかりません。
      でも、一つ言えることは愛希れいかさんの魅力が光っていた、それだけですね。

      ちはるCLUBさんも観劇の機会がありますように!
      またご感想をお待ちしております。

      ありがとうございました。

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