月組トップスター・珠城りょう(たまきりょう)さんの退団が発表されて、記者会見の様子を各メディアが報じているなか、珠城りょうさんの退団までの公演日程を観ていると珠城のバウ主演が気になります。
珠城りょうさんの退団作となる宝塚大劇場、東京宝塚劇場『桜嵐記(おうらんき)』『Dream Chaser』のプレ退団作品があることは喜ばしいのですが、ん? そういえば前回の月組さんのバウホール公演って?と思い出してみたら、2019年1月の『Anna Karenina(アンナ・カレーニナ)』で主演は当時二番手スターだった美弥るりか(みやるりか)さんでした。
その前は2018年7月『愛聖女(サントダムール)』で主演はトップ娘役だった愛希れいか(まなきれいか)さん。
どちらも退団への餞別的な公演だったといえるでしょう。
宝塚バウホールはどちらかといえば「若手スターの登竜門」的な存在であるはずですが、月組に関していえば、その若手主演の公演が2017年の暁千星(あかつきちせい)さん主演の『Arkadia -アルカディア-』おこなわれていないことに・・・!
この記事では月組の若手の今後の起用について、考察していきたいと思います。
月組・新人公演主演経験後にバウ主演がない・・・?
宝塚のスター・システムでは一般的に男役さんは
- 新人公演主演
- 宝塚バウホール主演
- 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ&日本青年館主演(いわゆる東上公演ですね)
の道をたどっていくのが一般的とされています。
ところが月組では新人公演で主演を経験しながらも次の宝塚バウホール主演に手が届かない若手スターがいらっしゃいますね。
- 夢奈瑠音(ゆめなるね) 96期生 新人公演主演1回
- 蓮 つかさ(れんつかさ) 97期生 新人公演主演1回
- 英 かおと(はなぶさかおと) 99期生 新人公演主演1回
- 風間柚乃(かざまゆの) 100期生 新人公演主演2回
現在4番手各で活躍中の暁千星さんが最後の宝塚バウ主演経験者になっています。
バウ主演経験者、他の組はどうなっているのか?
一方、他の組の新人公演主演経験者の状況はどうなっているのかといえば・・・
花組 | 水美舞斗(みなみまいと) | 95期生 | 『Senhor CRUZEIRO』(2018年5月) |
花組 | 永久輝 せあ(とわきせあ) | 97期生 | 『PR×PRince』(2019年3月) |
花組 | 聖乃あすか(せいのあすか) | 100期生 | 『PRINCE OF ROSES-王冠に導かれし男-』(2020年7月) |
雪組 | 朝美絢(あさみじゅん | 95期生 | 『義経妖狐夢幻桜』(2018年3月) |
星組 | 瀬央 ゆりあ(せおゆりあ) | 95期生 | 『デビュタント』(2018年10月) 『龍の宮物語』(2019年11月) |
宙組 | 和希そら(かずきそら) | 96期生 | 『ハッスル メイツ!』(2018年8月) |
宙組 | 瑠風輝(るかぜひかる) | 98期生 | 『リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド』(2019年9月) |
※ 永久輝せあさんが宝塚バウ主演と努めた当時は雪組生でした。
バウショーケースなどの作品を省き、バウ主演経験者をピックアップしていました。
月組スターの育成はどうなるのか?
上記からもわかるように花組は新人公演で注目を集め、いまや若手スターとしても活躍中の100期・聖乃あすかさんの宝塚バウホール主演が、7月に予定されています。
月組・新人公演主演経験者の中では風間柚乃さんは聖乃あすかさんと同期生で、彼女に負けず劣らず本公演でも大活躍。
さらには二番手スター月城かなと(つきしろかなと)さんの休演に伴い『チェ・ゲバラ』(日本青年館・シアタードラマシティ公演)で、専科の轟悠(とどろきゆう)さんを相手にカストロ役を堂々と演じ、その評価は非常に高いものでした。
・・・なのに、バウ主演とかまだなのですよね〜(涙)。
珠城りょうバウ主演で月組若手スターのこれからはどうなる?
ファンが考えている、新人公演主演 → 宝塚バウ主演 → 東上公演 というスターへの道の図式。
これは100%その通りでなければならないというものではありません。
もちろんイレギュラーなこともあるでしょう。
しかし、月組に関しては「宝塚バウホール = 退団するスターへの餞別」的な存在になっているので、なにがしかスター育成(生徒さんのモチベ的にも)の別手段も考えてほしいものだと思いました。
・・・なんて言っていますが、珠城りょうさんがバウホール主演を務められることを嬉しいーーー!と同時に思っています。
まず作品のタイトル『幽霊刑事~サヨナラする、その前に~』が、珠城りょうさんにぴったりなイメージがわいてくる!
そして珠城りょうさんのバウ主演作『月雲の皇子-』があまりにも鮮烈で「珠城りょうってどこがいいのかわからん?」と思っていた私に強烈なインパクトを残してくれた。
その舞台に再び彼女が立つことは、喜ばしいと思っています。
うーーーん、多くの矛盾をはらんだこの記事での考察。
要するに新人公演主演後に活路が見いだせていない、月組若手男役スターに早く真ん中を経験されてーーーってことでした。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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