すみれコードの具体的内容は?【作品編】
続いて、タカラジェンヌ個人に関すること以外。
作品はどうなのか?といえば、やはり「清く 正しく 美しく」の理念から作品にもすみれコードは適用されていると言えます。
【NG!】過激なラブシーンや台詞
フェアリーという枠から飛び出した演出、つまりあまりに濃厚なラブシーンや品性に欠ける台詞はNGです。
これはきっと演出家の先生がいろいろと試行錯誤していらっしゃることでしょう。
ラブストーリーが主流である宝塚のお芝居では、キスシーンがよく出てきます。
そして激しいラブストーリーならベッドシーンもないこともないですが、抱き合う→暗転というのが最も多い演出法ですね。
それでも、中には演出家の先生が果敢に攻めている作品もあったりします。
これってすみれコードはどうなの?『激情』
たとえば『激情』という作品。
ホセとカルメンが初めて結ばれる場面は、リアリティーを感じる演出と思われます。
↓↓星組バージョン/柚希礼音(ゆずきれおん)さんと夢咲ねね(ゆめさきねね)さん。
初演は1999年で、姿月あさと(しづきあさと)さんと花總まり(はなふさまり)さんでした。
最近では月組で珠城りょう(たまきりょう)さん、愛希れいか(まなきれいか)さんのコンビでも上演されています。
ダンスでの表現とはいえ、ベッドに見立てたセットの上でここまで激しく絡み合うのはまさに「すみれコードギリギリ」!!
この演出で大丈夫なのか、きっと劇団側でも審議を重ねたはずです。
しかしこの作品は見事に第54回芸術祭賞演劇部門優秀賞を受賞し、しっかりと結果を残しているのがすごいですね。
他にも「これってすみれコードギリギリだよね」とファンが感じるようなシーンがある作品もあります。
しかし、作品上に必要と判断されたケースでは、濃厚なラブシーンも近年は増えてきました。
それも、女性同士だからこそ変にいやらしくなく見せられるのが宝塚の強みでもあると思います。
「すみれコード」で『エリザベート』が??
すみれコードの中で「過激すぎる演出」は『激情』を例にご紹介しました。
これは原作はあるものの宝塚のオリジナル作品です。
いわゆる「版権モノ」と呼ばれている海外輸入作品においても、宝塚用に演出や内容を変えているものがあります。
有名なものでは、今や宝塚を代表する作品と言ってもいい『エリザベート』。
この『エリザベート』では、ヒロインのエリザベートが病に倒れる要因は「過度のダイエット」となっています。
しかし、実はウィーン版・東宝版では「梅毒」。
つまり性病です。
15歳で宮廷に嫁いだエリザベートはフランツしか知らない女性です。
ではなぜエリザベートが性病になってしまったのか。
それは、フランツを介してうつされた、ということ。
ゾフィーの企みで「宅配ピザ」を頼んだフランツは、やってきた商売女から梅毒をもらってしまったということですね。
夫に裏切られた上に性病までうつされたシシィ。
固く固く心を閉ざしてしまうのも当然ですよね。。
宝塚ではここがすみれコードにひっかかる?
「過度のダイエット」ということになりました。
日本初初演が宝塚だったフランス初のロック・ミュージカル『ロミオとジュリエット』。
この作品も宝塚版と東宝版ともに『エリザベート』と同じく小池修一郎氏が潤色・演出を担当されていますたが、小池先生は演出をかなり変えています。
宝塚版はあくまでロマンティックであり、東宝版ではジュリエットの母・キュピレット夫人とその甥のティボルトの不義があからさまな台詞で表現されていたり・・・とリアリティがあります。
他にも、宝塚用に少し表現や演出をマイルドにしている海外ミュージカルがあるかもしれませんが、演出家の先生もすみれコードを意識しながら作品を作っていらっしゃいますね。
↓↓3.時代と共に変化する「すみれコード」
コメント
イメージを大切にする宝塚歌劇団にとってはすみれコードは大切ですよ。
私達ふぁんもその精神を大切に節度ある姿勢を持ちたいものですね。
ブログに年齢や本名を載せるなどもっての他。
苦々しく思っています。
アジサイさん
ご訪問とコメントをありがとうございます。
おっしゃる通りブログに年齢や本名を載せることをもってのほかと苦々しく思われることは十分に承知しています。
しかし現実的に知りたいなぁ・・・というニーズもあることから、すみれコード的にはNGではありますが、当サイトでは掲載しております。