花組『MESSIA』日本物オリジナル・ミュージカルって?
原田諒先生は今作で大劇場デビューから5作品目。
2016年に和物ショー『雪華抄』の作・演出を手がけていらっしゃいますが、日本物の芝居は初作品ですね。
舞台は江戸時代の初期の島原。
衣装も和物的なテイストはありますが、徳川幕府、島原藩関係者以外は、あくまで和テイストであって和物感が少ないです。
足元は主演の明日海りおさんはじめ男役陣はブーツも多数ですしね。
そしてお化粧もいわゆる「日本物」のお化粧ではありません。
最近はこういう和のテイストでありながらも、あえてその当時の時代考証をそのまま使わない日本物ミュージカル的な和物が増えました。
これは宝塚の中で「日本物」の芝居が確実に変化してきているということなのかなぁ、と思うこと度々。
振り返ると最近では・・・
- 雪組・早霧せいな(さぎりせいな)さんがトップ時代の『るろうに剣心』
- 星組・北翔海莉(ほくしょうかいり)さんの退団作品『桜華に舞え』
などもしゃべ化粧※でなかったことを含めて、純然たる和物、日本物芝居とは違い、『MESSIA』に近い作りの作品と言えるかな?
オールドファンなすみれ子は、「日本物」というと「しゃべ化粧」に「青点※」なんてものをすぐ思い浮かべるので、初めて和物でブーツを観た時はびっくりしましたが、時代と共に宝塚の中でそういう変化があることに否定的ではありません。
むしろ、どんな形でも和物芝居、日本物芝居は残って行って欲しいし、ファンにも受け入れられる形として進化して行って欲しいものです。
↓↓1992年の宝塚雪組公演「忠臣蔵~花に散り雪に散り~」
宝塚雪組「忠臣蔵」花に散り雪に散り ラスト
上記作品は当時の雪組トップスター・杜けあき(もりけあき)さんの退団作品。
これがしゃべ化粧に青点で、日本物のトラディショナルな形です。
※しゃべ化粧 |
日本物のお化粧で「白塗り」と言われているお化粧。最近の宝塚作品でも和物ショーはしゃべ化粧です。花組は『雪華抄』で経験していますね。 |
※青天 |
青天のイメージです。 (作画・路線ノル香) |
↓↓7. 花組『MESSIA』で活躍する花男役達
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