チョンパが活きる和モノの魅力
なぜチョンパがここまで美しく見えるのか、それは和モノ独特の色使いやセットデザインによるものが大きいと思います。
日本物のビジュアルの美しさは格別なものがあり、洋物とはまた違った華やかさが。
着物の柄に使われている色彩、梅や桜、ツバキなど日本らしさを思わせる花々で飾られたセット。
それは日本人のDNAに訴えかけてくるということなのか…
日本人は桜が大好き。毎年お花見で日本中が盛り上がりますよね。
開花宣言も大々的に報道されますし、見頃情報もいろんなメディア媒体で特集されます。
決して派手ではない色味なのに、なぜあれほどの華やかさがあるのでしょうね。
そんな桜や梅などの上品な華やかさがふんだんに活かされた和モノショーの美しさをさらに際立たせるチョンパ。
美しいものが大好きな宝塚ファンも、タカラジェンヌさんたちご自身も、「チョンパ大好き！」という方が非常に多いように思います。
ちなみに、この「チョンパ」という専門用語は宝塚のみで使用されるわけではありません。
歌舞伎など、着物での舞台の共通語のようです。
宝塚もいまや104年もの歴史がありますが、歌舞伎は約400年。
一体いつ頃からこの「チョンパ」という演出法が採り入れられるようになったんでしょうね。
今も昔も、日本物の舞台の美しさをさらに際立たせる欠かせない演出法というわけですね。
近年のチョンパ作品たち
基本的にチョンパは、日本物作品の時に採り入れられる演出法です。
調べてみると…
宝塚歌劇においてショー要素のある日本物作品は1年に1本くらいのペースのようです。
直近では、星組の『ANOTHER WORLD』（2018年4月～7月）。
こちらはお芝居なので和モノショーではありませんが、お芝居に入る前に少しだけショーがつきました。
う～ん、長年宝塚ファンをやっていると何度もチョンパは見てきますが、やっぱり何度見ても「おおお～！」というときめきがあります！
「チョン！」という音が、「夢の世界が始まるよ～！」という合図に聞こえるので、「火の用～心！チョンチョン！」という音でも条件反射で「わくっ」としてしまいます(笑)
チョンパがあった作品、他には…
- 『雪華抄（せっかしょう）』花組（2016年、2017年）
- 『新源氏物語』花組（2015年）
- 『宝塚をどり』月組（2014年）
- 『Amour de 99!!－99年の愛－』宙組（2013年）
- 『宝塚花の踊り絵巻－秋の踊り－』星組（2010年）
- 『さくら－妖しいまでに美しいおまえ－』星組（2007年）
↓『新源氏物語』
ここ数年は割と年に1回のペースでチョンパが見られるようですが、2010年以前は和モノショーはあるものの、「チョンパなし」という作品がいくつかあったようです。
そして2015年、2016年、2017年は花組が一手に引き受けていますね！
明日海りおさんのすごいところは、洋モノメイクでも和モノメイクでも、信じられないほど美しくなること。
やっぱり演出家としても明日海りおさんにはチョンパをさせてみたくなるのでしょうか。
そして、上述のラインナップの中で異彩を放っている作品、それは宙組の『Amour de 99!!－99年の愛－』です。
これは、タイトルからもわかるように、日本物ではありません。
え…？日本物じゃないのにチョンパ？？
と思われるかもしれませんが、とりあえず「すみれ子の宝塚百科事典」ではこれもチョンパということにしてしまいます(;^ω^)
正確には、演出家や生徒さんはこれを「板付き」と呼んでいるかもしれませんが…
※「板付き」＝場面が始まる前に先に定位置にスタンバイすること
もちろん「チョン」の音はありませんが、「パッ」があるので、雰囲気はチョンパかな～と。
洋モノショーでチョンパが採り入れられるのは非常にレア。
洋モノショーでも、照明が点いた！と思ったらスターさんたちが目の前に！というのはやっぱり「きゃああああ♡」という気持ちになります！
もうなんならもっと採り入れてもらってもいいくらいです！
↓↓３．2018年にチョンパが見られるかもしれない作品は…
コメント