『All for One』は手塚治虫氏『リボンの騎士』へのオマージュ
宝塚大劇場のすぐ近くには手塚治虫記念館があります。
手塚治虫氏は宝塚出身で同市の名誉市民であることは、宝塚ファンの方はご存知かもしれません。
昭和が生んだ日本の偉大な漫画家、アニメーターの手塚治虫氏。
幼い頃から宝塚歌劇にも慣れ親しんで育ったと言われています。
手塚氏の代表作のひとつ『リボンの騎士』は、主人公サファイアは実は王子として育てられた女の子ですが、その着想は宝塚歌劇にあったとも言われています。
手塚自身が幼少のころから親しんだ宝塚歌劇団の影響を強く受けており、サファイアのモデルは元宝塚歌劇団娘役の淡島千景である[2]。当時、淡島の大ファンだった手塚が、娘役である淡島がたまたま男役を演じた舞台を観劇して、それをヒントにサファイアを考え出したという。
(出典:https://ja.wikipedia.org/)
もちろん『All for One』作・演出の小池修一郎先生はそのことをご存知であり、今作『All for One』において、ルイ14世は女性だったという着想もそこから得たとか。
小池先生的には『All for One』は手塚治虫氏と『リボンの騎士』に対するオマージュの意味合いもあるそうです。
単純に・・・
オマージュとして『リボンの騎士』を舞台化しました!
というのではなく、尊敬の念をオリジナルに書き下ろした作品の中に込めたあたりが、小池先生らしさなのかもしれません。
『All for One』作演出の小池先生は遅筆?
日本のミュージカル界で偉大な存在とも言える小池先生ですが・・・
実は筆が遅いことでも有名なのだそうです。
これは全くの想像ですが、小池先生の中には「こういう作品を!」という思い、作品の設計など舞台に必要なものは出来上がっていても、それを具体化する作業が大変なのかもしれません。
実際『All for One』のプログラムの中で小池先生自身
- 音楽の太田健氏の驚異的な創作能力
- 生田大和氏のナイスフォロー
- 振り付けの若央りさ氏、桜木涼介氏等々の精鋭メンバーの強烈なサポート
- レイピア立ち回りを創った諸氏
たくさんの制作スタッフに謝意を伝えていらっしゃいます。
この記事の冒頭で
『All for One』は今の月組そのものだと書きました。
しかしそれだけではなく
小池先生を中心とした『All for One』に関わったスタッフの皆さんにも、
『All for One』すなわち「一人は万人のために,万人は一人のために」の精神で、小池先生を中心に作品をより良いものに作り上げるという精神があってこそ、出来上がった作品ですね。
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まとめ
月組公演『All for One』を作品としていくつかの角度から考えてみました。
専科・月組の出演者さんについては、後日また別記事で掘り下げていく予定です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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