『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』ボレロが秀逸!
終盤の幕開きは「ボレロ」ではじまります。
星組では2010年に草野旦先生の作・演出でタイトルも『BOLERO』(ボレロ)というショーが上演されたことがありますね。
2010年版は「ボレロ」のリズムをテーマにしたショーでした。
今作『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』の終盤にも「ボレロ」の場面あり。
こちらはワンシーンながら、2010年版とはまったく違う、そしてとても斬新な「ボレロ」でした。
ボレロとは?
「ボレロ」は2小節の同一のリズムが繰り返される中で、二つのメロディーが繰り返される特徴のある構成の音楽ですね。
曲の冒頭から様々な楽器がソロで音量も小さくメロディーを奏で、だんだんと楽器の数が増えるとともに音も厚み、音量が増していきます。
そして最後にはすべての楽器が演奏して、最大音となり圧巻の盛り上がり。
こんな構成です。
『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』のワンシーンとなったのは、そのラヴェル作曲の『ボレロ』。
静かに「ボレロ」が流れる中で、どんどん舞台上に人が増えていくあたりが、音楽そのものを舞台上にダンスシーンとして表現していると思えます。
『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』のボレロ
『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』のボレロは衣装が男役さんは、薄い黄緑っぽいシックな色の上着(ブラウスといってもいい?)ながら、上着なしの闘牛士のイメージ。
娘役さんは同じく薄い黄緑っぽい色のフラメンコ的なドレス。
そして頭にには大きな飾りのクシをつけています。
男役さん、娘さんともに薄い黄緑っぽいシックな色の衣装ではありますが、グラデーション的に個々の衣装の色が異なります。
微妙に色が違うこと、渋い色合いであることもこの場面の大人っぽさ、静の中のエネルギーをかんじさせてくれることまですべて計算されているのかなぁ?
衣装も大きく功を奏していると思いましたが、デザインは有村淳先生。
さすがです!
また舞台は、本舞台の下手から上手へむかって傾斜した坂道(おそらくは階段?)が設置されているのみでシンプルです。
最初は紅さんが一人、わずかに音楽が聞こえる程度の中でシンプルなフリで踊り、他の星組生も登場しては階段からはけて、2小節の単調なリズムとメロディーの繰り返しにあわせて、登場してははけていく星組生。
気がつけば音楽も音量があがり、舞台には全員が揃ってラスト!
シーンの構成も素晴らしかったのですが、星組といえばもろむき出しに熱いエネルギーを放つ組ですが、ここでは静かに息をひそめクールに見える中にじっと熱いエネルギーをたずさえる、星組の新たなあ魅力を発見することができました。
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