入団9年目新生月組異例の若手男役トップ珠城りょう誕生の裏

月組

龍 真咲(りゅう まさき)さんの後を受けて月組トップスターに就任した珠城りょう(たまき りょう)さんが、自身のトップお披露目公演である、宝塚歌劇月組公演 ザ・ミュージカル『グランドホテル』と、モン・パリ誕生90周年レヴューロマン『カルーセル輪舞曲』の制作発表会で初めてマスコミの前に月組トップとして登場したそうです。TOP

珠城さんのトップ就任はなんといっても初舞台から9年目とこの20年余りの間では天海 祐希(あまみ ゆうき)さんの7年目には及ばずとも、異例の早さであることで注目をあびました。

最年長でトップに就任した大空 祐飛(おおぞら ゆうひ)さんの研18(初舞台から18年目)、今やTVで人気の真矢みき(まや みき)さんの研15、紫吹淳(しぶき じゅん)さんの研16と比較すると超スピード出世な訳です。

1. 珠城りょうが研9でトップになった訳

珠城 りょうさんをこの若さでトップに据えるにはおそらくは劇団側がトップスターの若返りを狙ったことが大きなポイントとなっていると推測されます。

現在のトップスターの学年は?

先ず現在のトップさん達のトップ就任時と現在の学年をまとめました。

トップ就任時  現在の学年
花組 明日 海りお 研12 研14
月組 珠城 りょう 研9 研9
雪組 早霧 せいな 研14 研16
星組 北翔 海莉 研18 研19
(紅 ゆずる)※ 研15
宙組 朝夏 まなと 研14 研15

※紅ゆずるは北翔 海莉退団後のトップ発表済み

北翔 海莉(ほくしょう かいり)さんは今退団公演中ですが、就任期間がわずか3作品。元・雪組の壮一帆(そう かずほ)さんも3作品で退団で、やはりトップ就任時が研17でした。
体力面、精神面でもハードゆえに高学年トップはやはり在任期間が短期にならざるえません。

そういう点で長期任期を狙える若手を1名トップに据える狙いがあったと考えます。

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珠城 りょうさんの年齢は?

  • 愛知県蒲郡市出身
  • 光ヶ丘女子高等学校

歌劇団の雑誌「歌劇」「宝塚グラフ」からの情報を総合すると・・・

中学時代からクラシックバレエを習い始め、『長い春の果てに』を観劇して宝塚の影響を受け、またバレエの先生の勧めもあって、宝塚音楽学校の受験を志したそうです。

受験を決意してから声楽を習い始め、18歳で宝塚音楽学校を受験し、一発で合格。

過去にトップスターになった人も4回受験して4回目で合格した人もいるぐらいですから、一回での合格はすごいことですね。

2006年、18歳で宝塚音楽学校入学。2008年『ME AND MY GIRL』で初舞台ですから、すみれコードとして年齢を秘密にされているジェンヌさんも・・・わかってしまいますね。

今、20代でトップスターに就任される男役さんはほぼ皆無。

ほとんどが30代、中には30代後半というケースもあります。だから天海 祐希さん以来23年ぶりというスピードトップ就任の珠城 りょうさん、昨年トップ6年を務めた元・星組の柚希 礼音(ゆずき れおん)さんの後継者的に、劇団が来る110周年に向けてすでに長期スターの育成を狙っていることは確実です。

またそれを果たせるだけの逸材とも言えます。

愛希れいかの存在

龍 真咲さんの相手役を務めた愛希 れいか(まなきれいか)さんは残留してトップ娘役として珠城 りょうさんの相手役を務めます。

この存在は非常に大きいでしょう。

五組の娘役の中でも、また過去の娘役と比べても、さばさばとした中にチャーミングな魅力を持つ異色の娘役として、彼女の人気は他の娘役のそれとどこか違います。

一般的にファンは男役さんを基準に○組ファンと称することが多いですが、愛希れいかさんには「ちゃぴファン」という彼女をご贔屓とするファンが多いのです。

愛希れいかさんは学年的には珠城さんの一期下ですが、これまでにトップ娘役として培った力で珠城さんを支えていくことでしょう。

もうすでに
月組 全国ツアー公演 激情/Apasionado!! III (DVD)
でコンビを組んだ珠城と愛希なので、大丈夫!

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2. 記者会見から計る珠城りょう

珠城は「まだまだ舞台人としても男役としても未熟ですが、今の自分にできる精一杯の努力をして、今の私たちにしかできない2作品に仕上げていきたいと思います」と意気込みを語った。

(http://netallica.yahoo.co.jp/ より)

一般的に「男役10年」と言われていて、男役としての基礎ができあがるのに10年かかるわけです。それを9年目にしてトップの座へたどり着いたことは、喜ばしい反面ご本人にも驚きやとまどいはあったことでしょう。

次期トップが決まって以降、プレッシャーも大きいだろうと思うのですが、さすがにプロの舞台人、そういうことは表に出さずやれてしまうあたりは音楽学校時代からの鍛錬の表れです。

記者会見では『グランドホテル』、モン・パリ誕生90周年レヴューロマン『カルーセル輪舞曲』 からパフォーマンスの披露もあったそうです。

龍 真咲さん退団の数日後の出来事なので、公演中、また千秋楽後も会見に備えて相手役の愛希 れいかさんと一緒に稽古に励んだのでしょう。

本当にタカラジェンヌは多忙です。

この会見には次期、二番手が確定の美弥 るりかさんも出演。上級生で二番手という立場になりましたが、珠城さん、愛希さんと一緒に新しい月組の歴史を作っていってほしいです。

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(https://theater.favclip.com/ より)

お披露目公演の作品

[youtube id=”3gbCRArq5d4″]

ザ・ミュージカル『グランドホテル』

1989年トミー・チューン演出・振付によりブロードウェイで上演されたミュージカルです。

宝塚では1993年に涼風 真世(すずかぜ まよ)さんを中心とした月組がトミー・チューンを演出・振付に迎えて宝塚バージョンとして上演しています。

今回、再びトミー・チューンを特別監修として招いての再演です。

モン・パリ誕生90周年レヴューロマン『カルーセル輪舞曲(ロンド)』

モン・パリと言えば宝塚でレビューという言葉が初めて冠された作品で、大階段やラインダンスなども登場させて「レビューの礎」ともなっています。

その初演から90年を記念する作品なので期待は大きいです。初心者宝塚ファンにもオススメの作品。

過去にも1987年に花組・雪組が『モン・パリ』60周年を記念して『ザ・レビュースコープ』を、1997年に花組が『モン・パリ』70周年を記念『ザッツ・レビュー』を、2005年に宙組が『モン・パリ』77周年を記念して『レビュー伝説』を上演しているのでそれに続く作品と言えるでしょう。

新生月組の船出である大劇場トップお披露目公演ははおめでたいことが重なるかのように2017年1月1日。

その前にプレお披露目公演として

ミュージカル『アーサー王伝説』

◼︎文京シビックホール
2016年10月14日(金)~ 10月19日(水)

◼︎梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2016年10月28日(金)~ 11月9日(水)
が予定されています。



若い熱気の溢れる組の誕生を楽しみにしていましょう。

 

 

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