宝塚96期いじめ事件を96期3人のトップ娘役達から探る

宝塚コラム

 

{注意}この記事は2016年12月に書いた記事に、2019/2/6に加筆。
さらに2020年9月5日に加筆修正しました。
記事中の花乃まりあさん、咲妃みゆさん、綺咲愛里さんはすでに宝塚歌劇団を退団されています。それを踏まえた上でお読みください。

 

 

宝塚96期生の中からは

  • 花組トップ娘役・花乃 まりあ(かの まりあ)さん(2017年2月5日退団)
  • 雪組トップ娘役・咲妃 みゆ(さきひみゆ)さん(2017年7月23日退団)
  • 星組トップ娘役に綺咲 愛里(きさき あいり)(2019年10月13日退団)

 

以上の3人のトップ娘役が誕生しました。

これら3人の娘役のトップ就任が決定した当時、宝塚ファンの中には「なぜ、96期生がトップ娘役に?」と眉をひそめる人が多かったです。

特に咲妃みゆさん、花乃まりあさんがトップ娘役に就任したのは2014年と、「あの事件」からまだ数年。

将来を嘱望され、月組から花組へ組替えしてやっとトップ就任が決まった 明日海りお(あすみりお)さんの相手役となった花乃まりあさんへの風当たりきつかったように感じました。

この記事では96期生から誕生した3人のトップ娘役にスポットをあてて、裁判にまで発展した「いじめ事件」を管理人・すみれ子なりに考察してみます。

 

2020年9月4日。
朝月希和さんの次期雪組トップ娘役就任が発表され、96期生から4人目のトップ娘役が誕生予定です。

 

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96期生から誕生したトップ娘役&あのひと

96期生から誕生した3人のトップ娘役。

花乃まりあさん、咲妃みゆさん、綺咲愛里さん。

↓↓96期の3人のトップ娘役のプロフォール

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そして「いじめ事件」を扱う時には、どうしても書かざるえないのは・・・

トップ娘役にはならなかったものの、雪組公演『ロミオとジュリエット』で研1にしてヒロインをダブルキャストで演じた元雪組の夢華 あみ(ゆめか あみ)さんですね。

2010年の初舞台以来「なぜ宝塚歌劇団は96期生を優遇するのか?」と、夢華あみさんを黒い噂の対象にしていました。

96期生は「いじめ裁判」の加害者と言われているからです。

 

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↓↓96期4人目のトップ娘役就任予定の朝月希和さんのプロフィールはこちら

 

96期いじめ裁判とは?

一般的に「96期いじめ裁判」と言われているのは、宝塚音楽学校時代に退学処分を受けた生徒が「いじめを受けていた」として宝塚音楽学校を被告として起こした裁判のことです。

その元生徒はいじめによる虚偽の報告で処分を受けた、と申し立てをしての裁判でした。

結果は元生徒が勝訴。

退学処分が取り消され、元生徒は音楽学校の卒業資格を得ることができました。

結局、卒業後は宝塚歌劇団には入団していません。

2010年11月にはその「いじめ裁判」についての本も出版されて

 

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ドキュメントタカラヅカいじめ裁判 乙女の花園の今

 

またメデイアも「清く、正しく、美しく」をモットーとする宝塚で「いじめ事件があった」と大きく取り上げたことから、世間にも広く知られることとなりました。

その事件に関与していたのが96期生であることから「黒期」とも呼ばれています。

また96期首席入団で、初舞台早々に新人公演で初ヒロインの座を得て、その後すぐに本公演でダブルキャストながら『ロミオとジュリエット』でヒロインをつかんだ、夢華あみさんに対するバッシング相当なものだったと想像されます。

それは、ネットで「宝塚 96期」と検索すると多数のバッシングの記事が見つかることからも簡単に想像できることです。

 

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3人の96期トップ娘役達

咲妃 みゆさん

まず2014年9月1日付でトップ娘になったのが、咲妃 みゆ(さきひみゆ)さん。

咲妃 みゆ(さきひみゆ)さんは、演技力という点では申し分のない力量のある人で、歌を歌っても及第点。

月組時代に当時専科生だった北翔 海莉(ほくしょう かいり)さんの相手役として『メリー・ウィドウ』に出演した時の演技力は、唸らせるものがありました。

また、雪組組み替え後に早霧せいな(さぎりせいな)さんの相手役になりましたが、チギさん(早霧)とのコンビが決まった当初は、「チギさんの嫁に96期?」の声はありました。

それをチギさんが公には(もちろん公私ともにかもしれません)、咲妃さんを非常に可愛がり、相手役として大切にしている様子がファンに伝わったことから

ファンから「チギみゆ」

と呼ばれるトップコンビと慣れたことで、非常に救われたのではないかと想像されます。

 

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花乃まりあさん

続いて2014年11月17日付けで、トップ娘役になったのが花乃 まりあ(かの まりあ)さん。

ビジュアルとしては大変美人で、トップ娘役にふさわしい華やかさもある人です。しかし宙組から花組への組み替え後に、明日海 りお(あすみ りお)さんの相手役となりましたが・・・

まだ娘役としては演技、歌ともに未熟な点があったことは確かだと思います。

若手で月組時代から「未来のトップ」としてファンに愛されていた、みりおさんの嫁(ファンはトップスターの相手役を「嫁」と呼びます)が「よりによって、どうして96期生なの?」という風当たりがあったやもしれません。

実際・・・

トップ就任から間もない2012年末に、進退について明日海りおに相談をしていたことを退団発表の時に明かしています。

 

花乃は昨夏、台湾公演に参加し「世界のお客さまに宝塚の魅力を届けられて幸せ」と感じ、同年末、明日海に退団を考えていることを相談したという。

(出典:日刊スポーツ 2016年8月2日

 

記者会見という場であり「幸せを感じたから」と述べてはいますが、

その裏にある心境は、憶測ながら芸の壁を乗り越えられないでいたというより、風当たりのきつさに耐え難いものがあったのやもしれません。

ME AND MY GIRL』で吹っ切れたような、花乃まりあのサリーを演じることができたので、娘役としての充実感をはじめて味わえたのでしょうか?

かのちゃん(花乃)が、あまりにも早い退団を決めた理由は、部外者にはわからないことです。

どんどん痩せていった印象があり、そういう憶測がどうしても働いてしまいました。

 

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綺咲 愛里さん

まるでお人形さんのように愛らしく、美しい娘役さんでしたが、実力的には難があり、トップ娘役就任が決まった頃は「えっ? また96期生なの?」と囁かれても当然だろうと思いました。

「96期」というだけで、どうしてもマイナスイメージがファンの中で拭いきれず、他の期の生徒さにょり心証がマイナスから始まってしまうことも、「実力が・・・」と引き算で見てしまいがちです。

正直、私自身は大劇場お披露目公演となった『スカーレット・ピンパーネル』では、ファンの心を魅了する力はないと思っていました。

しかし・・・

一作ごとに成長を続けた綺咲愛里さん。

退団の日には相手役で星組トップスターだった紅ゆずる(くれないゆずる)さんに、「あーちゃん(綺咲)が相手役で良かった」と言わしめた存在となり、本当に紅さんの相手役には芯のしっかりした綺咲さん以外にありえなかったことを実感しました。

 

↓↓【関連記事】トップ娘役就任作品について

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夢華 あみさん

夢華あみさんは、2014年に宝塚歌劇団を退団。

現在は本名の則松 亜海(のりまつ あみ)で梅田芸術劇場所属の女優として活動しています。

石丸幹二さんと安蘭けいさんの『スカーレット・ピンパーネル』にも出演されていましたが、芝居の上手い子がいるなぁ・・・と思ってプログラムを見たら則松亜海さんでした。

マリー・グロショルツ役での出演でした。

 

夢華あみささんは96期の首席入団。

入団後数ヶ月で雪組公演『ロジェ』 新人公演ヒロインを、本役さんに負けない力で演じたと言われているので、役者としてのレベルは相当高かったのでしょう。

それを買っての抜擢だったろう・・・・と想像しますが、

ファンは、世間は、「いじめ」という問題に関わった人に対して、「演技力さえあれば許される」という程甘くはないことに、劇団が気づかなかったのか?と思います。

もし宝塚歌劇団の判断がそうであったなら、今の社会状況を把握していない組織だと思います。

この点では・・・

現・理事長の小川友次氏が就任して以降、客観的に「時代の風」を読み、「ファンの声」がいくばくか反映されてきたと

個人的には考えています。

 

則松亜海さんは2019年からフリーで活動。
2018年1〜2月『マタ・ハリ』、2018年4〜7月『1789-バスティーユの恋人たち-』など宝塚のOGが出演する舞台にも出演。現在も舞台を中心に女優として活動されています。

↓↓2.96期いじめ事件の責任と見解のまとめ

コメント

  1. アメリカ人 より:

    「あなたは過去に人を傷つけたことは皆無でしょうか?」

    なるほどしかし、

    「あなたは過去にいじめで訴えられたことありますか。」

    そして

    「あなたは過去に歴史ある歌劇団にに汚点として永遠に刻まれる失態を犯した事がありますか?」

    と考えて見てください。

    やっぱ96期はくずやで。
    97期の数の少なさも相当な下級生いびりとがあったんちゃうかと推測してしまうほどの破壊力やで。

    • すみれ子 より:

      アメリカ人さん

      コメントをありがとうございました。

      このブログの運営スタンスを書いたので、今後も96期生を非難も擁護もするつもりはありません。
      その点はご理解をお願い申し上げます。

  2. てんてん より:

    「あなたは過去に人を傷つけたことは皆無でしょうか?」
    ↑賛成です。

    最近、綺咲さんは歌が上手になって来たと思います。こうもりと星Singing Workshopを見て、以前苦手な高音も出られるようになりました。本当に頑張っていると思います。大好きな紅さんの娘役相手ですから、応援したいです。

    • すみれ子 より:

      てんてんさん

      コメントをありがとうございます。

      今更「96期」のことを書くのはどうか? と思いもしましたが、すでに3人のトップ娘役についての記事を書いたこともあり、どういう方針でブログを運営しているかは書く必要があるかと判断して、この記事を書きました。

      宝塚が好きな一ファンとしては、いじめ事件に関わったとされる人達ができることは「真摯に舞台に取り組み」、その結果を舞台を通して見せてくれることだと考えています。

      これからもそういう視点でブログを運営していきたいものです。

      紅さん&綺咲さんのお披露目公演もそう考えて、楽しみにしています。

      感謝!

      • 夏目真希 より:

        避難も擁護もしないと
        仰るのについたコメントへの
        ご返答はありありと擁護側で
        おいでかと思います。
        いじめで何人もの人の夢を壊しました。宝塚を諦めた96期の被害者と97期の退学者の人生を踏みにじっていても過去は過去であるなら
        貴方のお考えでは人をあやめても
        過去ならもういいじゃないか、と言うのと同じかと思います。
        貴方の子供や身内がいじめで
        人生を狂わされても同じ事を言えますか?許せますか?
        他人事だからもういい、と言う指針は理解しましたが。

        ただ、96期にも首謀者と加担者以外の傍観者がいます。
        関わらないように口を閉ざして
        いた子たちには黒期にいることは
        災難で一纏めにされるのは
        可哀想だと感じます。

        トップ娘役になった方のなかに
        関わっていた方がいるのが
        世間が受け入れられない要因でも
        あるかと思います。
        書かれていた内容はとても
        素晴らしかったですが
        どちら側でもないのなら
        最後の文章は出てこないです。
        貴方は擁護側です。

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