今日は星組宝塚大劇場、東京宝塚劇場公演『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』『アクアヴィーテ(aquavitae)!!』のお稽古集合日でした。
集合日といえば作品の配役発表もありますが、ファンとしては退団者が発表されるのにドキドキする日でもあります。
先般の宙組『オーシャンズ11』で娘役スター・純矢ちとせ(じゅんやちとせ)さんをはじめ、澄輝さやと(すみきさやと)さん、蒼羽りく(そらはねりく)さんというスター男役達の退団に時代を感じたものですが・・・
今回も宙組の貴重な上級生達の退団が発表されました。
93期生から94期生というと、今年研13〜研11。
4人とも宙組で育ち、いまや宙組作品には欠かせない存在であり、組を支えてこられた生徒さんばかりです。
この記事では9月27日に発表された宙組退団者のニュースをお届けします。
宙組をささえる星吹彩翔の巧みな芝居
星吹彩翔さんといえば、宙組で芝居達者でつねに舞台を引き締める存在であることが、頭に浮かびます。
管理人が一番に思い浮かべたのは星吹彩翔さんが初の女役として演じた『エリザベート』のヴィンディッシュ嬢。
男役でありながら、狂気の世界で生きるヴィンディッシュ嬢の演技はもちろん、歌も印象深く心に残っています。
渋い脇でいい色を醸し出す貴重な男役さんゆえに、このまま組長さんまで現役をつらぬかれるのか・・・と勝手に思い込んでいただけに驚いてしまいました。
94期桜音れい&愛咲 まりあも退団!
94期のふたりの娘役・桜音れいさんと愛咲まりあさんも退団です。
宙組では94期娘役はこのお二人の退団をもって、ゼロ。
男役さんのみになっていまします。
研12という学年から考えると、娘役においては若手が起用されるケースが多いので卒業を考えられたのでしょうか?
桜音れいさんの舞台で一番印象的だったのは、今年の専科公演『パパ・アイ・ラブ・ユー』のキュート(というのかな?)の看護師役でした。
フェロモンたっぷりに主人公に迫る看護師がなんとも可愛らしかったことは記憶に新しいところです。
そして愛咲まりあさん。
入団時の成績は7番と優秀ながら、初舞台後目立つ活躍はありませんでしたが、笑顔がキュートな娘役さんでした。
実羚淳といえばバレエ?退団が惜しまれる
実羚淳さんは、宙組95期生として七生眞希(ななおまき)さんと共に、三番手確定の桜木みなと(さくらぎみなと)さんを支えていくのかなぁ・・・と思っていました。
宙組は95期生の娘役さんはすでに全員退団済なので、残る3名になっていたのに、これから寂しくなってしまいますね。
個人的には実羚淳さんは小顔で長身なので、下級生時代から舞台の端にいても目にとまる人でした。
印象深いのは、2014年5月~7月の『ベルサイユのばら』。
フィナーレでトウシューズで本格的なバレエシーンを披露してくれたときに、ダンスの人なのだと認識しました。
前述の『パパ・アイ・ラブ・ユー』での真面目なようでいて、つかみどころのないおかしな警官役に素顔なのか?芝居なのかわからない面白い人、と思っていました。
(オフはめちゃくちゃ関西弁という情報をいただいたことがあります)
2019年退団者で2020年の宙組は変わる!
宙組さんはここ何年か退団者が少なく、上級生がいっぱいいる・・・というイメージでした。
それが2019年にはいって冒頭に書いた通り、せいこさん(純矢)、あっきーさん(澄輝)、りく(蒼羽)という上級生スターが退団して「うーーん、次の公演って宙組が変わりそう」なんて思っていたら、さらにここへ来てもんちさん(星吹)も退団。
もんちさんは、いわゆるスターではありませんでしたが、ヴィンディッシュ嬢のみならず、2017年2月~4月『王妃の館』アコーディオン弾、8月~11月『神々の土地』の家令ポポーヴィッチなど、ちょっとした場面でも星吹彩翔の色のある芝居で作品を引き締め、そして脇で光ることの素晴らしさを魅せてくれました。
宝塚ファンはスターさん重視してしまいますが、お芝居はこういう「脇」がいてこそ深みある作品になることを教えてくれたともいえます。
ご本人が決められたことながら、星吹彩翔さんはじめ桜音れいさん、愛咲まりあさん、実羚淳さんといった経験ある生徒さんの卒業に「2020年の宙組は色が変わるだろうな」と宙組でも世代交代がすすみつつあるのを感じた集合日の退団発表でした。
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