今日、宝塚歌劇団公式サイトで4月12日までのすべての公演中止が発表されました。
コロナウィルス感染拡大防止のために最初に公演中止が発表されてから約1ヶ月。
その後、一旦は3月9日に星組宝塚大劇場公演千秋楽、10日、11日に雪組東京宝塚劇場公演が再開されたものの、再び12日から公演中止。
さらに3月22日に雪組の東京千秋楽が実施された後は、公演中止が続くことになってしまいました。
この記事では公演中止になった作品、コロナがもたらした宝塚の長期公演中止についての管理人の思いをお届けしていきます。
宝塚歌劇団のコロナ感染防止のための公演中止
宝塚の2月末からの公演中止の状況
最初の公演中止は2月28日から3月8日。
その間の公演中止作品は
- 星組『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』(宝塚大劇場)
- 雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』新人公演を含む(東京宝塚劇場)
- 月組『赤と黒』(御園座)
- 月組『出島小宇宙戦争』(東京建物 Brillia HALL)
- 轟悠ディナーショー(パレスホテル東京)
この中止によって月組の『赤と黒』、『出島小宇宙戦争』は唐突な形で千秋楽を迎えることになりました。
また専科・轟悠(とどろきゆう)さん主演のディナーショーは、初日である27日に食事サービスなし、ショーのみ実施という異例の形で開催、その後予定されていた3月30日ホテル阪急インターナショナルではディナーショーそのものが中止になりました。
雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』新公ラスト主演の諏訪さき
なかでも『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』新人公演で研7の、新人公演ラストイヤーで初主演を射止めた諏訪さき(すわさき)さん。
東京では公演ができなかったことに、一ファンとして心が痛みました。
いつも地道に舞台に取り組む姿勢が伝わりながらも、主演に手が届かないのはどうしてなのだろう?と思ったこともあり、陰ながら検討を祈っていたので残念な思いはぬぐいきれません。
(・・・ってご本人が一番辛いですよね)
宝塚の果敢なる公演再開と2度目の中止
3月7日に「9日よりの公演再開」を発表した宝塚歌劇団は公演中止中に、劇場内でできうる限りの感染予防対策を実施して観劇するファンにも「お客様へのお願い」として予防対策を即していました。
そして9日に宝塚大劇場星組公演は一日だけ、でもファンにとっては特別な日ともいえる千秋楽公演が実施されましたね。
- 星組新トップコンビお披露目公演の千秋楽
- 専科・華形ひかる(はながたひかる)さんの大劇場卒業
この2つがかなったことが心の救いに感じられました。
その後、雪組東京宝塚劇場公演は10日、11日と2日間公演をして再び3月12日から公演中止。
東京宝塚劇場、一日限りの上演と再度休止期間に突入
3月19日には上演再開としていたものの、日本のコロナウィルス感染拡大の状況をふまえるとどうなるのだろう・・・とは思っていたなか、東京宝塚劇場『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』の千秋楽(22日)は無観客でも公演を実施してタカラヅカ・スカイ・ステージで配信するという劇団の英断を知ったとき、この千秋楽をもって卒業する3人のジェンヌさんへの愛を感じて嬉しかったものです。
でも実際に22日には11時公演、15時半公演ともにお客さんも入っての公演となり、なによりでした。
↓↓卒業された舞咲りん(まいさきりん)さんがつぶやいていらっしゃいます。
一週間前の本日、皆様のおかげで宝塚を卒業させて頂く事が出来ました✨
連絡を待つ時間はとても長く…本当に“奇跡の千秋楽”だったのだと思います。
『万事塞翁が馬』
この言葉は、自分自身にも言い聞かせていました。皆様に感謝を♡#雪組千秋楽から一週間#愛してるよ宝塚 pic.twitter.com/8y48uaWJM3
— 舞咲りん (@rinmaisaki85) March 29, 2020
3月から4月の公演中止の作品は・・・
今日(3月30日)の発表による公演中止作品は
- 花組『はいからさんが通る』新人公演を含む(宝塚大劇場)
- 星組眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』新人公演を含む(東京宝塚劇場)
- 宙組『FLYING SAPA -フライング サパ-』(TBS赤坂ACTシアター公演)
- 宙組『壮麗帝』(梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ/日本青年館ホール公演)
花組『はいからさんが通る』は新トップスター・柚香光(ゆずかれい)さんの大劇場お披露目作品ではありますが、いまだ初日の幕があいていないという、なんとも切ない状況がまだ続くことになってしまいました。
予定どおり公演が実施されても公演期間は休演日を省き7日間(涙)。
また新人公演で初主演を予定している一之瀬航季(いちのせこうき)さんも、前述の諏訪さきさんと同様に悲しく切ない思いをされていることでしょう。
同じく新人公演では東京の星組さんは初主演の碧海 さりお(あおみ さりお)さんも主演を務める機会を逸したのですが、101期生でまだ先があることが少し救いです。
宙組『FLYING SAPA』も今日が初日の予定ながら、幕上がらず。今日の告知予定での再開では公演日数3日間。
95期生としては遅咲きだった宙組・桜木みなと(さくらぎみなと)さんは、初の東上公演であったにもかかわらず、日本青年館公演は結果的には全日程中止。ドラマシティでの公演が数日(やれたらいいのにね!)残すのみというスケジュールになっています。
こうして書いてみると改めてそれぞれのジェンヌさんの心の痛みを想像してしまいますね。
(個人的ながら宙組を観るために上京する予定でしたが、仕事上ではGW明けまで不要不急の上京禁止令が出ているので、公演が再開されたとしても断念せざるえません ^^;)
宝塚の公演実施に対する賛否両論、答えはない
宝塚が3月9日に上演を再開したときには、ネット上では「こんな時にのんき」だとか非難の声も。
おそらくは「宝塚」を知らない、一般の人の意見だとは思うのですが、メディアのなかにも非難の論調がありました。
「この国難の中で今日はやるんだ」「時期読み違えた宝塚 再開が暴挙に」はメディアの記事タイトルですが、かなり過激。
うんうん、そうだね・・・。
「命と宝塚どっちが大事だ」と問われたら、そりゃ命あっての宝塚だもの、命が大事に決まっています。
でもね、宝塚って生きるパワーをくれるんだよ・・・という点では、心を生かしてくれるのも宝塚ということ、ヅカファンならばおわかりになるでしょう。
また千秋楽で卒業する生徒さんにとって長い宝塚生活のピリオドとなるセレモニーはなんとか実現してあげたいという気持ちは劇団の生徒への愛、そしてファンへの愛なんだ・・・と言ったところで一般的には理解を得難いのかもしれません。
賛否両論あっても、どちらが正解でもないのです。
本当にいつ舞台の幕が上がるのかはわからない中、お稽古に励み、作品を作り上げている生徒さんのことを想像すると、切ない思いもこみあげてきて「絶対に舞台に立ってほしい」と思いつつ、生徒さんがコロナに感染しないことも同時に願ってしまうのが宝塚ファン(涙)。
矛盾したような思いをかかえながら、ウィルスとの戦いが平穏に終了して、舞台に元気に立っているジェンヌさんに会える! なんの杞憂なく宝塚を楽しめる日が来ることを信じ祈っていることしかできませんが、不安を抱えていても、明日に希望を見出していても「一日は同じ」なので希望的観測で生きていたいものです。
ただし、じっくり手洗いとうがいを忘れずに、自分でできるコロナ対策だけは万全にやっておこうかな・・・ですね。
↓↓雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』と千秋楽の実施についての素晴らしい記事を見つけました。ぜひご覧ください。
エンタメはこころの灯火、もちろん宝塚も!
宝塚に限らず、音楽も、絵画も・・・あらゆるエンタメはこころの灯火で、未来への希望。
今は日本のみならず、世界中からそうした「灯火」が消えています。
そして再びその灯りを手にできる日は、明日なのか、1週間後なのか、1年後なのか・・・、おそらく世界の誰ひとりとして断定できない、そういう状況の中に人類はいるのでしょう。
宝塚はあの戦争を乗り越えてきた、阪神淡路大震災からも立ち上がり、多くの人の心に希望の灯りをともした。
そういう歴史を信じていようと思います。(オーバーみたいだけど、決してオーバーじゃないと思う)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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