今日は東京宝塚劇場『天は赤い河のほとり』『シトラスの風 -Sunrise- 』の初日でした。
いよいよ宙組新トップコンビが東京での本格的なお披露目公演です。
※この記事は、に書いた記事です。 その後の情報は【追記】として加筆していますので、【追記】を参考にご覧ください。【最終追記】2018/5/21宙組OG『シトラスの風』初演メンバーのご観劇 |
↓↓宙組東京宝塚劇場公演、初日の会見
宝塚歌劇宙組公演が開幕「個性豊かなキャラ」に自信 https://t.co/UWHyI0OO58
— れの (@rayank9p7c) 2018年5月11日
↓↓『天は赤い河のほとり』の感想

この記事では『シトラスの風-Sunrise-』のすみれ子的な感想を綴っていきます。
『シトラスの風-Sunrise-』はサブタイトルの「Special Version for 20th Anniversary」が示す通り、宙組誕生20周年を祝する作品。
宙組が誕生したのは1998年1月1日。
宝塚歌劇団の花、月、雪、星組に次ぐ5番目の組として誕生したことは、宝塚ファンの方はご存知でしょう。
宙組の初の宝塚大劇場公演は、1998年3月27日 – 5月11日『エクスカリバー/シトラスの風』。
初代トップスターは姿月 あさと(しづき あさと)さん、トップ娘役は花總まり(はなふさまり)さんでした。
↓↓『シトラスの風』宙組誕生20周年記念イベント
それ以降『シトラスの風』は宙組を代表する作品として・・・
2014年『シトラスの風II』のタイトルで2月4日から2月28日まで中日劇場で再演。 (主演は凰稀かなめ、併演作『ロバート・キャパの魂の記録』)。
2015年にも宙組全国ツアーで10月10日から11月8日まで全国各地で上演。
(主演・朝夏まなと、、併演作『メランコリック・ジゴロ -あぶない相続人-』。
時を経ても色褪せない作品として、ファンの間でも伝説の作品と言われています。
まさに宙組誕生20周年、そして真風涼帆(まかぜすずほ)&星風まどか(ほしかぜまどか)トップコンビの本拠地お披露目公演にふさわしい作品となりました。
『シトラス』をはじめとするロマンティックシリーズの岡田敬二
まずは『シトラスの風』を含む「ロマンチック・レビュー」のショー作家・岡田敬二氏について少し触れておきます。
今回上演されている『シトラスの風』の正式なタイトルは、
ロマンチック・レビュー『シトラスの風-Sunrise-』〜Special Version for 20th Anniversary〜 となっています。
この「ロマンチック・シリーズ」と冠した以下の一連の作品の作家が岡田敬二先生。
- 「ジュテーム」
- 「アンドロジェニー」
- 「ラ・ノスタルジー」
- 「ラ・パッション」
- 「ル・ポワゾン 愛の媚薬」
- 「ナルシス・ノワール」
- 「夢 フラグランス」
- 「ラ・カンタータ」
- 「ダンディズム!」
- 「La Jeunesse!
- 「魅惑II ネオ・エゴイスト」
- 「シトラスの風」
- 「Asian Sunrise」
- 「Rose Garden」
- 「テンプテーション -誘惑-」
- 「Asian winds」
- 「ネオ・ダンディズム 男の美学」
- 「Amour それは…」
- 「ロマンス!!(Romance)」
もちろんこれ以外に手がけた作品もあり、1993年初演の『グランドホテル』はトミー・チューン氏との共同演出。
昨年(2017年)の『グランド・ホテル』再演時も生田大和氏と一緒に演出携わるなど、活躍は多岐に渡っていらっしゃいます。
1963年に宝塚歌劇団に入団されたのも、宝塚レビューを形成した第一人者と言われる白井鐵造氏に認められてのこと。
ある意味、宝塚のレビューの礎を継承して来た演出家さんの一人ですね。
だから今作『シトラスの風 -Sunrise- 』の中には、往年の宝塚のレビューの懐かしいようなエッセンスがたくさん詰まっています。
これらのエッセンスは、宝塚のレビューの中で継承されていくべきものです。
ただ・・・今の若い宝塚ファン層からすると、若干古めかしく感じられるのではないか?
それともそれがレトロとして逆に新鮮に感じられるのか?
『シトラスの風 -Sunrise-』を観劇して、そのあたりが気になりました。
ましてや月組『BADDY』と宙組『シトラスの風 -Sunrise-』を続けて観たら・・・。
「革新」と「伝統」の両端に位置する二つの作品に戸惑いを感じてもおかしくはないでしょう。
そして私的には・・・
『シトラスの風 -Sunrise-』は、宝塚の今までのレビューの要素を踏襲しつつ、これから未来に向かって、宝塚のレビュー、ショーがどう進化(変化)していくべきかを示しているようにも思いました。
観劇感想レポではありますが、岡田先生のロマンチックレビューとは?
今の宝塚にとっての岡田敬二先生って?
これらを復習してから『シトラスの風 -Sunrise-』が心に残してくれた物を振り返ることにしました。
・・・って肝心の感想に入る前の前置き、長すぎました?(^^;)
↓↓ 2.『シトラスの風』のオープニングからの色の美しさ
コメント
うみひこさん
ご訪問とコメントをありがうございます。
ご指摘いただいた点は即改めますね。
(アップ前にかなりチェックをするのですが、誤字脱字や間違いをご指摘いただき、本当にありがたいです。)
岡田先生の作品に対するお考え、おっしゃる通りのことを私も思っています。
これは「ベルばら」の植田先生にも通じることですが、作家には旬というものがあり、それをすぎるとマンネリして「今」という時代の風をつかめなくなると考えています。
若手の作家さんが、宝塚の歴史を正しく認識して、若手だからの風を吹き込んで行くのは大切で、そういう意味で上田久美子先生の『BADDY』は賛否両論あったとしても、佳作だったと思いました。
またのご訪問やコメント、お待ちしています。
これからもよろしくお願いいたします。
すみれ子さん
先ほど宙組東京公演を当日券B席最後列で知人と観劇し、帰りの電車の中です。(昼休みに歩いて日比谷に当日券買いに行ける。)
シトラスの風、やっぱり自分はツボにはまりませんでした。組子さん達が頑張ってることはわかる。でもいつも通りの決まったパターンを予想通りの安直な展開で見させられているかんじ。また全体のストーリーや主張がわからなかった。(そもそも無いのかも)
しかしながら、思いっきり拍手している人もいたので、こういう演出が受ける人は一定数いそうです。
とまあ偉そうに文句言ってますが、じゃあお前が演出やれんのか?と言われても当然出来ません。 観劇させていただいている自分の立場を思い出し、謙虚さを取り戻します。はい。
うみひこさん
コメントをありがとうございます。
率直なご感想を聞かせていただき嬉しいです。
実は私・・・
宙組公演は大劇場で観劇しましたが『天は赤い河のほとり』は、まだ感想を整理して書きやすかったのですが、『シトラスの風』はおっしゃる通り「何を訴えたいのか」が全くわからず感想もずっと書きかけたままでした。
東京公演の初日にあたって、とりあえず書き終え公開させていただきました。
記事では結局書かなかったのですが、
「宙組20周年」という企画ありきで、宙組の代表作と言われる『シトラスの風』の再演が決まったことは安易に想像できます。
当然ながら岡田敬二先生を起用。
しかし20年の年月の中で、すでに岡田先生のショー作家さんとしての感性は「今」という時代にマッチしなくなっていたように思います。
記事とは若干違うことを書いているかもしれませんが、これが正直な考えです。
ほんと・・偉そうというのは私も同じ(汗)。
作・演出なんて私にはできないですからね〜。
でも観客には作品を観て、評価する権利はあると思いますよ〜ー!
逆に、岡田ワールドがぴったりはまる観客もいるだろうし、お客さん一人一人観劇の感想は違うはずです。
「観劇させていただいている立場」だからこと、高いチケット代をお支払いしているのだからこそ、うみひこさんのような率直なご意見をいただけると私はとても嬉しいです。
生徒さんが頑張っている。だからあまり辛口をブログに書きたくない・・・と思っているのですが、作品に関しては宙組生の魅力を引き出せる作品であった欲しかったです。
(長くなってしまい申し訳ありません)
私も場面としては「明日へのエネジー」は勝手に後世に残るべき名場面!なんて思ってます。
でも・・・あとはxあ・・(ため息)
すみれ子さん
自分はまだ宙組公演を観れていませんが、岡田先生のロマンティックレビューはちょっと苦手です。ゆるーい甘ったるーい感がずっと続くところが。自分はダサくてもわかりやすく、メリハリがあるショーを好みます。齋藤吉正先生や野口幸作先生の作品が好きです。
ある芸歴の長い人気タレントがコメントで「自分の芸風を時代に合うように少しずつ変えている。」というのがありました。進化論のダーウィンの名言「変化する者だけが生き残る」に似た話ですが、正鵠を射ていると思います。
ところで記事の1ページ中断にある、
「昨年(2007年)の『グランド・ホテル』再演時も…」
って、2017年の書き間違いでは?
(実はこれが言いたかった。)
ではでは。