花組トップ娘役・仙名彩世(せんなあやせ)さんの宝塚歌劇団を卒業されました。
(正しくは元・花組トップ娘役と記するべきなのでしょう)
ゆきちゃん、卒業おめでとうございます!
ゆきちゃん(仙名)がこんなにも充実感に満ちた笑顔で卒業の日を迎えることは、御本人も、そして私達ファンも、ほんの何年か前は想像ができなかったはず。
2019.4.28 東宝 花組千秋楽入
仙名彩世 さん🌸①#仙名彩世 pic.twitter.com/eupGJOfsXR— アイリス (@iris_gallery) April 28, 2019
歌えて、踊れる。
芝居も実力派の娘役!
・・・なのに、なぜか不遇でもどかしさを感じていました。
そんなゆきちゃんが明日海りお(あすみりお)さんの相手役を立派に努め、美しい姿をファンの目に焼き付けてくれたことは、どこかに「不遇さ」を感じる多くの後輩ジェンヌにとって光りになったはずです。
なによりも、日々研鑽という努力を重ねれば「神様はどこかでみていてくれる」ことを、ファンにも教えてくれました。
この記事では仙名彩世さんの宝塚人生を振り返りつつ、すみれ子が送りうる最大の賛辞を送りたいと思います。
●この記事の概略 |
●仙名彩世さん、卒業おめでとうございます!
●仙名彩世の軌跡を振り返ると・・・ ●仙名彩世が宝塚に残したモノ |
仙名彩世さん、卒業おめでとうございます!
仙名彩世さんの退団作品となった『CASANOVA』は花組トップスター・明日海りおさんへのアテ書きとも言えて、みりお(明日海)さんの集大成とも言えるような印象のある作品でした。
でも同時に仙名彩世さん演じるベアトリーチェもまた、かわいい魅力にあふれていて、好奇心にみちあふれ、自立心の感じられる女性。
仙名彩世の新たな魅力満載であり、「こんなゆきちゃんが観たかった」とファンを楽しませてくれる存在でした。
トップ娘役就任以降も、『邪馬台国の風』『ポーの一族』『MESSIAH』(※大劇場作品のみ記載)と、どこかで「まぁ、ゆきちゃんだったらこんなイメージよね」的なものが感じられ、いわゆるトップ娘役に求められる華やかな魅力に欠けていた・・・(涙)。
もちろん『ポーの一族』でのシーラ・ポーツネル夫人の大人な魅力は、ゆきちゃんだからこそ。
そして作品の成功も仙名彩世がいたから・・・と言わしめるものです。
でも「ザ・宝塚の娘役」の魅力を観てみたいと、私は思っていました。
その夢が実現したのが、まさに『CASANOVA』のベアトリーチェだったと思います。
もう!カサノヴァとも相思相愛のハッピーエンドだし、観劇後には言葉にならないぐらいの幸せを感じることもできました。
ファンがこんな風に感じる = 娘役・仙名彩世にとっても幸せ
そう思っています。
卒業のご挨拶の中で・・・
「私が今ここにいるのは本当に奇跡と言っていいと思います。
私は皆さんもご存知の通り、どこへ飛んでいくかわからないようなところがありまして・・・
たくさんの風船をふくらまして、空気をいっぱい入れたところで、風船の口を結ぼうとした時に何故かスルッと風船が手から離れてしまうような、そんな私ですが・・・」
こんなニュアンスのお話をされました。
ここでゆきちゃんが述べたかったことの真意はわかりませんが、どことなくその言葉は仙名彩世さんの宝塚娘役人生と重なりあうものがあり、不遇だった時代を語っていたのかもしれないと考えることもできました。
「どこへ着地するかわからない私を、明日海さんはいつも受け止めてくださって・・・」
というようなことも話されていました。
スルリと手の中から飛んでしまった風船は、風に吹かれながらも、最後には明日海りおさんという素晴らしい相手役さんに受け止めてもらったという、ゆきちゃんの幸せと感謝の想いが伝わってもきましたね。
歌えて踊れて、芝居ができる。
三拍子揃った経験豊かな娘役であるのみならず、人としても慕われ愛される仙名彩世の人物が非常にクリアに見えるご挨拶でした。
↓↓2. 仙名彩世の軌跡のまとめ
コメント