2018年も師走が近づいてきている中、星組の2019年の上半期ラインアップが発表になりました!
礼 真琴(れいまこと)さんが全国ツアー初主演決定!
その主演作の『アルジェの男』とは一体どんな作品なのか?!
何度か再演されてきた『アルジェの男』のあらすじや歴代キャスト。
『アルジェの男』の見どころをお伝えしていきたいと思います!
『アルジェの男』礼真琴主演作のあらすじ
今回、礼真琴さん主演で再演が決定した『アルジェの男』。
直近では2011年に霧矢大夢(きりやひろむ)さん主演の大劇場公演で上演されています。
↓↓これが2011年月組『アルジェの男』のポスターです。
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かなり大人っぽいポスターですね!
これは少し大人になった主人公とヒロインです。
3番手まで全身が写った本公演ポスター、今ではあまり見ることがなくなってきたのでちょっと新鮮です。
「その頃にはまだ宝塚ファンになってないのでどんな作品なのかよく知らない~!」という方も割と多いかと思います。
そこで、ちょっとあらすじと見どころを予習してみましょう。
今回の再演にあたって公演解説はこのようになっています。
1974年に鳳蘭主演、1983年には峰さを理主演、2011年には霧矢大夢主演で上演された作品の再演。第二次世界大戦前、フランス占領下にあったアルジェリアとパリを舞台に、孤児として育ちながら、大いなる野望を抱いて成功への道を駆け上がろうとする青年ジュリアンの生き様をドラマティックに描いた物語。彼を愛する三人の女性達とのドラマを絡め、一人の青年の光と影を鮮やかに紡ぎ出す名作ミュージカルの再演に、ご期待ください。
作品解説が少なめなので、余計に「どんなストーリーなの~?」と思いますよね(;^ω^)
この『アルジェの男』の演出家は柴田侑宏(しばたゆきひろ)先生。
柴田作品といえば…
- あかねさす紫の花
- 新源氏物語
- バレンシアの熱い花
- 琥珀色の雨にぬれて
- うたかたの恋
- 黒い瞳
- 激情
- 凱旋門
などが、再演がされている人気作というところでしょうか。
つい最近では雪組が轟 悠(とどろきゆう)理事を迎えて『凱旋門』を公演しましたね。
柴田先生はもうご高齢であるため、直接演出に携わるというよりは、違う演出家が新たに担当演出家として就任するというスタイルを取るようです。
数年前に大劇場内で柴田先生をお見かけしたことがありますが、今はちょっと目がご不自由のようでした。
来年の博多座公演では宙組が『黒い瞳』を再演することが決まっています。
宝塚の演出家の中では重鎮の柴田先生。
その劇的なストーリー展開と演出方法はファンの意見を二分し、いつも激論を交わさせるだけの影響力をお持ちの先生です。
単に「在籍年数が長い=作品数が多い」というだけではなく、その表現手腕の妙ゆえに劇団側が再演を繰り返しているのでは、と思います。
特に、登場人物の激情が交錯する柴田作品では演者の高い表現力が必要とされます。
ゆえに、集客という面以外に、生徒さんの成長が期待できるという効果があるのではないでしょうか。
柴田作品に共通しているのは「悲劇」です。
悪者が誰も登場しないハッピーエンド!めでたし!という作品は…無いと思います(笑)
つまり、この『アルジェの男』も同じ。
ただ、ネタバレはしないほうがいい種類の作品と言えますので、ここではあえて詳しいあらすじの明言は避けたいと思います。
『アルジェの男』の主な登場人物とそのキャラクター、彼らの関係性を少しだけ。
『アルジェの男』の主人公はジュリアン・クレール。今回、礼 真琴さんが演じる役です。
「アルジェ」とは、アルジェリアのこと。
アルジェリアがフランスの統治下にあった時代のお話です。
『アルジェの男』はスタンダールの小説「赤と黒」をモチーフにしているとか。
下町の貧民街で孤児として育ったジュリアン。
フランス人からは見下され、親もいない過酷な状況で逞しく育ったジュリアンは、必ずビッグになってみせると野心を燃やす若者です。
ま、要は不良ですね(;^ω^)
しかも出世には女をも利用する女ったらしです。
つまり、ワルな琴ちゃん(愛称)が見られるということです!
そして、その彼女がサビーヌ。『アルジェの男』のヒロインにあたる役です。
同じ下町で育った、『ME AND MY GIRL』のビルとサリーみたいなものでしょうか。
あんなにハッピーな雰囲気ではなくもっとギラギラとした感じですが。
サリーも、実は貴族の生まれだったというビルを送り出そうと身を引く健気な彼女ですが、サビーヌも同じです。
しかし、『アルジェの男』でのサビーヌは、立身出世を夢見て突き進んでゆくジュリアンを諦めきれずにひっそりと追いかけ、ジュリアンのためにすべてを捧げようとする強い愛を持っています。
2番手男役が演じてきた役は、ジャック。ジュリアンの不良仲間です。
ジュリアンとは少し不良の質が違い、陰湿で嫉妬心の強いタチの悪い不良というイメージ。
不良少年という感じのジュリアンと違って、犯罪者・チンピラというイメージです。
出世していくジュリアンに強い嫉妬心を持ち、どうにかして失脚させようとジュリアンにまとわりついてきます。
3番手男役が演じてきた役は、アンリ・クローデル。
社交界の権力者の姪(アナ・ベル)をお世話する付き人です。目が見えないアナ・ベルを献身的にお世話し、同時に心から愛しています。
アナ・ベルはジュリアンに惹かれていきますが、その恋すらもアナ・ベルのために協力しようとする深い愛情を注いでいます。
ジュリアンがスリをしようとして出会うこととなったのがボランジュ総督。
ジュリアンの強い野心と逞しく育った環境を見込み、出世のために手助けをします。
そのボランジュ総督の娘、エリザベートはジュリアンを婿にと父親から推進されますが、金持ち娘の気位の高さからか、はじめはジュリアンを拒絶、しかし次第に惹かれていきます。
このあたりの登場人物を押さえておけば『アルジェの男』の世界にはスッと入り込めるのではないかと思います。
↓↓2.『アルジェの男』の見どころって?
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