宝塚屈指の歌姫。
そう言っても良いでしょう。
専科・美穂圭子(みほけいこ)さんのサロンコンサートに行ってきました。
『Dramatic Rose!!』のタイトルの通り、美しく咲き誇る大輪のバラの美穂さん!
内容を一言でいえば「大人だからこそ歌える、聴かせるコンサート」でした。
今回はサロンコンサートの感想をお伝えします。
\この記事の主な内容!/
- 美穂圭子サロンコンサート開催の理由
- サロンコンサートの感想
- コンサートのセットリスト
- サロンコンサートの構成への感想
- 美穂圭子さんの30年という芸歴
美穂圭子サロンコンサート開催の理由は?
美穂圭子さんサロンコンサートは在団30周年を記念しての開催。
専科生としていろんな組に出演され、作品ごとに印象に残る数々のシーンを作り上げてきた美穂圭子さん。
実はこのサロンコンサートが催されることが発表になった時に「ひょっとして美穂圭子さんが退団?」ということ、脳裏にふっと浮かびました。
でもコンサートのMCの中でもおっしゃっていましたが、あくまで「30周年」を記念しての開催だったようです。
1989年(平成元年)、75期生として宝塚歌劇団に入団。
同期生には元星組トップスター・湖月わたる(こづきわたる)さんがいらっしゃいます。
雪組生として活躍された後、2008年より専科生。
美穂圭子さんに圧倒されたサロンコンサートの感想
歌姫にふさわしいミュシャをイメージするようなポスターが素敵だと思っていましたが、そのイメージのままに再現されていたのがステージでした。
会場の雰囲気をお伝えすると・・・

こんな感じです。
シンプルなステージに最初に(多分)オフホワイトの衣装で美穂さんが登場されて「夢のかけら」「青きドナウの岸辺」「バラはあこがれ」を歌われますが、登場の瞬間から「美穂圭子の世界」へ観客を引き込んでしまう圧巻の歌声と存在感に、30年の芸歴を感じました。
またオフホワイトの衣装がライトで微妙に変化するあたりも計算された美しさがあり、その後も衣装替えも何度か。
見目麗しい美穂圭子さんの姿も楽しむことができました。
個人的には『エリザベート』から「最後のダンス」。
なんと美穂圭子さんが男役風にマントを翻しつつ客席後方より登場。
「マントさばきってむずかしいんですよね、やってみたかったんです」みたいなことをおっしゃっていましたが、歌が素晴らしいし、かっこよいし見惚れてしまいました。
個人的には花組公演『Sante!!』でエディット・ピアフの恋と恋人の死が短く描かれていましたが、そのシーンが再現されて、『Sante!!』でピアフの人生の喜びと悲しみそのものが伝わってきてポロポロと泣いたことを思い出しつつ、今回も涙腺結界。
このコンサートには宙組から星月梨旺(ほしづきりお)さん、春瀬央季(はるせおうき)さんがご出演でしたが、ピアフの恋人役を演じた春瀬さんとなかなか良い恋人ぶり。
星月梨旺さんは「キッチュ」でルキーニになりきって、歌っていらっしゃいました。
このお二人の歌、ダンスでの実力もしっかり堪能できたことも、このサロンコンサートでの新たな発見でした。
美穂圭子サロンコンサート・セットリスト
以下がコンサートのセットリストです。
- 夢のかけら『パッサージュ』
- 青きドナウの岸辺『ベルサイユのばら』
- バラはあこがれ『Rose Garden』
- ディガ・ディガ・ドゥ『ディガ・ディガ・ドゥ』
- My Favorite Things『サウンド・オブ・ミュージック』
- I Dreamed a Dream『レ・ミゼラブル』
- すべての山に登れ『サウンド・オブ・ミュージック』
- ON THE 5th『ON THE 5th』
- マダム・ヴォルフのコレクション『エリザベート』
- 私のスクリーン『ノンノンシュガー』
- キッチュ『エリザベート』
- 最後のダンス『エリザベート』
- Impossible Paraeise 『Paradise Prince』
- 愛はうつろう『美しき生涯』
- 石のような、冷たい心『ドン・ジュアン』
- 屈辱の記憶『カリスタの海に抱かれて』
- Loving EYES 『HOY EYES』
- あの子はあなたを愛してる『ロミオとジュリエット』
- HOT EYES!!『HOT EYES!!』
- La Vie en Rose『Sante!!』
- 愛の讃歌『Sante!!』
- 聴かせてよ愛の言葉
- The Rose
アンコール曲
- あかねさす紫の花
(アンコール曲は「あかねさす紫の花」からまだあったのですが、曲名は覚えていません)
美穂圭子サロンコンサートの作品構成への感想
構成・演出は藤井大介先生。
今までにも数々の生徒さんのディナーショーを演出されていますので、「さすが、大介先生こなれてる!」と思うものの・・・
個人的にはコンサート冒頭から「ディガ・ディガ・ドゥ」で一旦MCにはいって、メンバー紹介、バンド紹介などという進行になっていましたが、これがどうも気が散る。
もっと前半でダーーーッと聴かせてもらって、耳も心も美穂圭子さんの世界に完璧に引き込んでから、小休憩的にMCでよいのじゃない?
・・・なんてこともチラッと思ったりもしました。
生徒さんのホテルでのコンサートなど10数年ぶりに聴いたので、なんとも言い難いのですが、私的には構成が少し気になりました。
美穂圭子さんの30年という芸歴
30年の芸歴ってやはりすごいことだと思います。
1989年、平成元年が初舞台だそうですから。
そして75期生の最後のお一人が美穂圭子さんだそうです。
きっと本当に歌が好きで好きで、ここまで歩んで来られたのだと思います。
そして美穂さんといえば作品をひきしめる上で重要な役を演じても素晴らしい。
その力もまた歌の中に活きています。
アンコールで「あかねさす紫の花」などを歌い終えた後、これまでに出会った方への感謝の気持ちを述べられていましたが、柴田侑宏先生のことを語ろうとする時の美穂圭子さんは涙・・・。
「私は感謝を歌でお伝えすることしかできません」
そんなこともおっしゃっていましたが、そうやって伝えてくださった美穂さんからの心のこもった歌は、観客を魅了して、また観客のちからとなるんだろうなぁ・・・。
そんなことも考えつつ、大きな感動につつまれた濃厚な時間をすごすことができました。
選曲もなにもかもがバラづくしの『Dramatic Rose!!』
カクテル『Dramatic Rose!!』というのも用意されていてバラの世界を楽しむことができました。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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