宝塚のスターさんのほとんどには、いつか必ず「退団日」というのがやってきます。
一般の会社と同じように、在籍期間はその人それぞれ。基本的には自主退団です。
退団する理由も人それぞれ。寿退団の人もいれば身体の限界、新しい夢が見つかった等々…。
↓2017年に退団された元雪組トップスター・早霧せいな(さぎりせいな)さんの千秋楽終演後の記者会見の様子。いろいろな思いがこみ上げていらっしゃったようです…(´;ω;`)
📸デイリースポーツさんより
ちぎちゃんの美しい涙。近頃のトップさんの退団でもこんなに涙を流したのはちぎちゃんぐらいじゃないかな( ´•̥_•̥` )それくらい宝塚を、雪組を、雪組子たちを愛してくれてるんだね。 pic.twitter.com/ZNt3PEvnK4— まいすん (@tkrzk929) 2017年5月30日
いつか「その日」が来ると分かっていても、退団発表というのはいつの時代もヅカファンにとってはショッキングなものです。
たとえそこまで興味のないスターさんだとしても。
しかもそれがトップさんともなれば、ひとつの時代の終わりを意味するわけですから。
そんなトップさんの退団日に必ず行われる退団セレモニーのひとつ、「サヨナラショー」。
こちらの記事では、ベールに包まれた実情も多いサヨナラショーに関することを徹底解説してみたいと思います!
ただ、宝塚歌劇団からの公式情報として発表されているものはほとんどなく、あくまでファンの推測の域を出ない情報も含まれますので、その点はご了承くださいね(#^^#)
サヨナラショーとは?その基本情報
まずは、サヨナラショーの説明から。
退団発表をしたスターさんの退団公演の千秋楽の最後に行われるミニショーのことです。
トップスターさんに限っては、千秋楽の前日にも行われます。
退団する生徒さんのこれまでの活躍をプレイバックするように、代表曲を歌ったり踊ったりして、輝かしい現役生活を振り返るセレモニーという感じでしょうか。
サヨナラショーを行う権利があるのは、
- トップスター
- トップ娘役
- 正式2番手スター
- 別格男役スター
という皆さんかなと思います。
トップコンビは組を代表する立場なので当然なんですが、トップ以外のスターさんのサヨナラショーの実施如何が非常に興味深いところですよね。
またこのあとの項目で詳述しますね。
サヨナラショーの所要時間は、トップスターさんのみが約30分、トップ娘役さんが約15分、2番手さんと別格スターさんはまちまちなのですが…20分程度のことが多いような?
流れとしては、本編が終わって一旦緞帳を閉めます。
緞帳前に組長さんが出てきて、サヨナラショーの準備時間を使って今後の組の予定などをお知らせします。
このときに、その公演を最後に組替えになる生徒さんがいれば、ここで登場して挨拶を述べます。
それが終われば組長さんの合図で緞帳が開き、サヨナラショーが始まります。
観客大号泣のサヨナラショーが終わって再び緞帳を降ろします。
組長さんが緞帳前に再登場、退団者の略歴とメッセージを読み上げ、その組子への組長さんの想いなんかも少し語ってくれます。
最後までしっかり退団セレモニーを進めていくのが組長さんの使命なので非常にスムーズな運びなのですが、ときには退団者への想いが溢れすぎて、ここで涙を流していらっしゃる組長さんもいらっしゃいますね。
組長さんは組子たちのお母さん(お父さん?)のような存在ですから、巣立ってゆく我が子たちを見送るのは寂しいのでしょうねえ。。
特に、組配属からずっと見守ってきた思い入れの強い組子だとなおさらに。
退団者はこの時間を使って緑の袴に着替えたりお化粧を直したり、退団者にお花渡しをする生徒さんはお花を預かったりします。
最後の挨拶では感極まってしまってなかなか思いの丈をすべて伝えられないので、こうして前もって組長さんにメッセージを託すのはとてもいいアイデアですね。
中には大爆笑のメッセージを託す退団者もいて、客席は泣き笑いに。
そして再び緞帳が開くと、大階段が設置され、退団者を見送る組子たちが上手・下手に分かれてスタンバイしています。
組長さんがひとりひとりの愛称を呼んで退団者が「はい!」と返事、緑の袴で大階段を降りてくる…
というのがおおまかな流れですね。
トップスターさんはここで着る衣装を選ぶ権利があるので、黒燕尾を着るトップさんもちらほら。
元宙組トップスター、凰稀かなめさんなんかは白の軍服姿で降りていらっしゃり、客席から大きな歓声が上がりました。
【日刊スポーツ】凰稀かなめ、異例の白軍服で退団あいさつhttp://t.co/zTWStAlcgH
「宙組6代目(トップ)! 宝塚大劇場を卒業しますっ!」と、勇ましく、声を張り上げた。 pic.twitter.com/OJ0MyrP3eq
— タカラヅカ歌劇ポータル (@zukazuka_info) 2014年12月15日
緑の袴は最後の楽屋出となる退団パレードで必ず着るので、大階段降りのときは違う衣装で、という理由からなのでしょう。
このすべての行程を進め、さらに4~5回続くカーテンコールをすべて終えるには、トップさんなら約1時間ほどかかります。
約1時間といえば、ショーと同じくらいの時間。
「もうこれで見納め、二度とこのスターさんをここで見ることはできないんだ…!」
と思うと、この1時間はもう体感10分くらいに感じるものです。
サヨナラショー、「一体どんな曲を歌ってくれるの?踊ってくれるの?!」という楽しみな気持ちもあるんですが、サヨナラショーが終わればもう本当にお別れ…と思うと、見たくない気持ちもあって…。
サヨナラショーを見るのは複雑なんです(:_;)
↓↓2.サヨナラショーの内容を決めているのは誰?
コメント