先般、梅田芸術劇場で『~45年の軌跡、そして未来へ~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より』というスペシャルイベントが開催されることが発表されました。
【速報】ベルサイユのばら45 ~45年の軌跡、そして未来へ~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より
上演決定❣
宝塚歌劇にて公演された「ベルサイユのばら」1974年の初演より45年を記念するスペシャルイベント✨
現在チケット特別先行予約のご案内受付を実施中➡https://t.co/DH589wbMs1 pic.twitter.com/wbCWdgQREN— 梅田芸術劇場 (@umegei_jp) 2018年3月9日
歴代キャストを中心とした歌やトーク、名場面の再現・・・
歴代キャストと言っても、初演から何度再演されたか?
何人のスターさんが『ベルサイユのばら』に関わったか?
考えただけで相当な数でしょうね。
宝塚の代名詞と言われる名作『ベルサイユのばら』。
この記事では宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』について、上演歴と共に出演者、楽曲などを紹介していきます。
※ この記事は2018年3月に書いた記事です。以降の追加情報は【追記】をあわせてご覧ください。 |
【追記1】2018/6/4
↓↓『ベルサイユのばら45』出演者・日程決定

【追記2】2018/8/1
現役生から専科生・汝鳥 伶(なとりれい)さん、華形ひかる(はながたひかる)さんの出演が決定しました。


『ベルサイユのばら』の宝塚での上演歴@昭和
『ベルサイユのばら』が宝塚で上演されることが決まった時、劇画ファンは夢のような舞台に期待を持つ人と、オスカルという素晴らしい主人公を人が演じられるはずがないと上演に反対する意見とに二分されました。
そのために初演でオスカルを演じた榛名由梨(はるなゆり)さんの元にはカミソリ入りのファンレターが送られた来たなどという恐ろしいこともあったようです。
これについては後日、榛名由梨さんが様々な場で語られているので、本当のことなのでしょう。
初演は大成功!
↓↓1974年月組、初演『ベルサイユのばら』
翌年『ベルサイユのバラ Part2』として、オスカル、アンドレに焦点を当てた新たな脚本で花組、雪組で再演。
この時、花組では「アンドレとオスカル編」、引き続き続演となった雪組では「オスカルとアンドレ編」というサブタイトルがついていました。
これには事情があって・・・
花組では「オスカルは安奈淳(あんなじゅん)さんにやって欲しい」というファンの声に基づいて、安奈淳さんがオスカルに決定。
劇団内では初演を成功に導いた榛名由梨さんをオスカルに!という声もあったそうですが、榛名由梨さんはアンドレ役に。
そして榛名さんが2期上級生だったために、「アンドレとオスカル編」というサブタイトルに。
↓↓1975年花組『ベルサイユのばら Part2 アンドレとオスカル編』
https://youtu.be/b-djCtYdcjc
上記の事情はありましたが、オスカルとアンドレがフィナーレで一緒に階段降りした唯一の作品。
また花組からそのまま続演することになった雪組。
こちらは汀夏子(みぎわなつこ)さんがオスカル役に決定。
当時、まだ研6で下級生だった麻実れい(あさみれい)さんがアンドレに抜擢されましたが、汀夏子さんが上級生だったために「オスカルとアンドレ編」となりました。
この辺り・・・
宝塚らしく上下関係をきちんとする宝塚らしいエピソードです。
この花組、雪組で上演された『ベルサイユのばら Part2』も大成功。
花組、雪組ではラストシーンの天国の場面で用いられたペガサスの馬車が話題となりました。
この成功のもと、「アントワネットを初風諄(はつかぜじゅん)さん、フェルゼンを鳳蘭(おおとりらん)さんで観たい」というファンの声から、星組での『ベルサイユのばら Part3 -フェルゼンとマリー・アントワネット編』が上演されることになります。
↓↓1979年星組『ベルサイユのばらⅢ』
フェルゼンとマリー・アントワネットがプチトリアノンでゴンドラに乗っているシーンは印象に残るものとなり、それ以降の「フェルゼンとマリーアントワネット編」でも定番となっていますね。
また星組公演は第62期生(日向薫、夏美よう、飛鳥裕など)の初舞台公演でもありました。
さて宝塚大劇場と東京宝塚劇場での上演歴を表にしてご紹介すると・・・
上演年・組 | タイトル | |
1974年月組 | ベルサイユのばら | 初演。最も原作に近いと言われている |
1975年花組 | ベルサイユのばら Part2 アンドレとオスカル編 | ファンの声に応えての再演 |
1975年雪組 | ベルサイユのばら Part2 オスカルとアンドレ編 | ファンの声に応えての再演 |
1976年星組 | ベルサイユのばら Part3 -フェルゼンとマリー・アントワネット編 | ファンの声に応えての再演 |
オスカル | アンドレ | フェルゼン | アントワネット | |
1974年月組 | 榛名由梨 | 麻生薫 | 大滝子 | 初風諄 |
1975年花組 | 安奈淳 | 榛名由梨 | 松 あきら | 上原まり |
1975年雪組 | 汀夏子 | 麻実れい | みさとけい | 高宮沙千 |
1976年星組 | 順みつき 役替わりで榛名由梨、安奈淳、汀夏子が出演 |
但馬久美 | 鳳蘭 | 初風諄 |
1976年月組 | 榛名由梨 | 瀬戸内美八 | 鳳蘭 | 初風諄 |
ここまでがいわゆる『ベルばら』黄金期と呼ばれている時代ですね。
今でこそ劇画やコミックが宝塚で舞台化されることは珍しくありませんが、当時は非常に画期的なことでした。
そして、ファンの「宝塚で『ベルばら』をやってほしい」という声から上演が決まったり、「◯◯さんにこの役をやってほしい」という意見が取り入れられたり、ファンの声がまだまだ大事にされていた時代でもありました。
ちなみに・・・
現在、舞台やTVでも活躍中の大地真央(だいちまお)さん。
1976年の月組『ベルばら』では、研4で小公子を演じていらっしゃいました。
↓↓昭和の『ベルサイユのばら』出演者による対談
当時の宝塚版『ベルばら』に対する熱狂を出演者の立場で語っっているので、興味深いですね。
↓↓2. 『ベルサイユのばら』地方公演/ 平成のベルサイユのばら
コメント
ちはるCLUB さん
地方公演についても触れて書こうとしましたが、あまりに多くて。
松あきらさんは、『ベルばら Part2』でフェルゼン、1977年地方公演でアンドレ、79年地方公演でオスカルを演じて「ベルばら三冠王」と言われているそうです。
懐かしいですねぇ、松あきらさん。
花組トップ時代に『紅はこべ』でのパーシーがカッコよかったです。
舞小雪さんも大人っぽい雰囲気のある娘役さんでしたね。
私が札幌に住んでた頃の地方公演でのオスカルは確か松あきらさんだったと思います。
ちなみに『風と共に去りぬ』のスカーレットは舞小雪さんでした。
両方ともちょっと飽きてます。『エリザベート』も再演三昧で飽きるのかしらと恐怖です。