宝塚の羽根!種類にデザイン、名前と背負い方!スター事情がわかる羽根を徹底解説!【宝塚用語解説】

宝塚コラム

羽根から見えるスター事情

背負い羽根、それは公演の最後を飾る最高にゴージャスなアイテム。

…というだけにとどまらず、実はふか~い意味を秘めています。

 

それは、「番手の視覚化」というものです。

 

トップスター、トップ娘役はもちろん羽根を背負います。

トップスターがいちばん大きくてゴージャスな羽根、トップ娘役と2番手スターがほぼ同じ大きさです。

娘役さんのほうが小柄なのですこ~し小さいかな?

 

この「トップ娘役と同じくらいの大きさの羽根」というのが、2番手スター用の羽根という意味になるのですが、2番手スター用の羽根を背負っている人が不在ということも。

つまり、劇団から「あなたがこの組の正式な2番手です」という辞令が出ていないという意味。

2番手のような活躍をしていても、「2番手スター用の羽根」を背負っていなければ正式な2番手ではないということです。

 

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それ以下のスターさん、つまり3番手、4番手…も、羽根を背負ったり背負わなかったりします。

トップ娘役・2番手スターよりひとまわり小さな羽根が「3番手羽根」。

それを背負わせてもらえた場合は、劇団からの正式な「あなたがこの組の3番手ですよ」という証だと判断できます。

 

 

↑真ん中にトップスターさんがいて、両隣にトップ娘役さんと2番手さん。

トップ娘役さんの右隣にいらっしゃるのが「3番手羽根」を背負っている3番手スターさんです。

そしてその他のスターさんは左肩に数本の羽根を掛けているスタイル。

これが明確な「番手の差」となります。

 

お芝居やショーの中で「この人が2番手で、この人が3番手です」という説明はもちろんありません。

ファンがどこでそれを確信するかというと、この背負い羽根。

各組にピラミッドがあり、トップ、2番手、3番手、4番手…となんとなくの番手はありますが、あくまで「なんとなく」。

 

そして、ある公演から2番手羽根・3番手羽根を背負うことになると、それは「正式な番手」という意味。

ファンは「ついに3番手羽根を背負ったー!!!」と歓喜する、というわけです。

 

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この「2番手・3番手羽根を背負わせるかどうか問題」というのは、以前に比べて今は劇団側がすごく慎重に判断しているように見えますね。

というのも、背負わせたということは、次は2番手、その次はトップ…とある程度の確約になってしまうからです。

たいていは2番手まで進めば次期トップ確約とみなしていいのですが、過去にそれでもトップに就任させてもらえなかったスターさんが数名いらっしゃいました。

 

↓花組トップスターだった大浦みずき(おおうらみずき)さん(右)と2番手スターだった浅香じゅん(あさかじゅん)さん(左)。

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↓2番手羽根を背負っているのに、ご自身の退団公演となってしまった彩吹真央(あやぶきまお)さん。せめてものはなむけにキジ羽根…なのでしょうか。

 

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このときのファンのブーイングはもう暴動寸前。

もちろんスターさんご自身もここまで来たならトップになることを目標にしていらっしゃったと思います。

しかし、いろいろな複雑な事情が絡み合い、退団という運びに…。

2番手の退団という大事件はしばらく尾を引くことになりますし、そのスターさんを飛び越えてトップに就任したスターさんもちょっとやりづらいですよね…。

 

そういうことが起きないように、明確な番手をつけるのに劇団は慎重になっているのだと思います。

その劇団の判断をファンが知るのに、この背負い羽根がいちばん明確なアイテムということですね。

 

↓↓4.ノル香イチオシ「羽根にまつわるエトセトラ」

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