花組『A Fairy Tale-青い薔薇の精-』観劇感想

花組

『A Fairy Tale』の3つ魅力の詳細

『A Fairy Tale』明日海りおの魅力=作品としての魅力だった

様々な役を演じてきた明日海りおさんですが、今の宝塚で「タカラジェンヌは妖精」と言われた時代の正統派な男役の香りを一番感じる人だと思っていました。

がっつり男役というよりは、中性的な魅力を感じさせる人です。

『ポーの一族』も明日海りおさんだからこそ、儚く美しいエドガー像を作り、コミックの世界がそのまま現実に立体化できたのでしょう。

そんな明日海りおの魅力を活かして、あてがきすると・・・ドンピシャ、この世に存在しない青いバラの精ってはまりすぎ!でした。

妖精の衣装もため息がでるほど美しい! 

『A Fairy Tale』が教えてくれた自然との共存

今も日本のみならず、世界中で環境汚染や地球温暖化の問題は誰しも関心をもたれていることですね。

産業革命の時代からずっと人間は「便利な生活」を求めるあまりに、失ったものもたくさんあります。

ついでに利益追求で「冨」を目指すあまりに、人としての大切な心を失いかねない。

『A Fairy Tale』では、 ヴィッカーズ社の社長・オズワルド役瀬戸かずや(せとかずや)さんが利便性と冨の代表という役どころですが、さすがに上級生別格スター男役として良い仕事してますなぁ・・・と思いました。

物語の主軸となる妖精さん達との対比がうまい〜!

自然なんでどーーでもよい、お金儲けできたらいいよーーーみたいな感じが巧みすぎ。

その裏側では汚染された水や空気によって、美しくバラが咲き誇った庭も今や何も育たない廃園となっていること。

彼はなーーーにも考えてないのですね。

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『A Fairy Tale』が教えてくれたピュアな心で生きるむずかしさ

『A Fairy Tale 』のヒロイン・シャーロットは純粋無垢な少女の心を持ったまま、思春期を迎え、やがて両親のすすめで結婚します。

「どうして自分はまわりの友人達と同じようになれないのか」

そう悩んだり、夫の思う通りの妻になれないのかと苦しみます。

大人になることはこういうこと・・・みたいに、自身が持つピュアさを捨てることができないゆえの悲しい苦しみがシャーロットにはあることがよくわかりました。

物語の終盤で、歳をとったシャーロットが車椅子で登場しますが、悩みもがくシャーロット華優希(はなゆうき)さんが適確に演じ、ラストでは本当に老女のようなしわがれた声やふるまいに、華優希さんの芝居の巧みさには驚かされました。

シャーロットほどではないにしても、「大人になることってこういうことなのか」と諦めるようになくしてきたモノって誰しもあるんじゃいかと思います。

観劇中にふとそんなことを思うと、まだ自分のどこかにピュアな心のかけらぐらいが残っているかもしれない。

残っているなら取り出して大切にしたいと胸がキュンとなってしまいました。

まさに青春ノスタルジックのようにほろりと涙が・・・でした。

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感想(0件)

↓↓3. 『A Fairy Tale 』植田景子の世界観&舞台・衣装の美しさと出演者達

コメント

  1. ちはるCLUB より:

    私もムラのチケットが取れたので、観られます!

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