宝塚歌劇団には花・月・雪・星・宙の5つの組があり、宝塚の生徒さんのほとんどは、この5つの組のいずれかに所属して舞台に立っています。
しかし概ね芸歴が長い生徒さんで、スペシャリストとして上記の5つの組に属さないジェンヌさんは「専科」に所属することがあります。
いわば6番目の組のような存在ですが、専科の生徒さんというのは宝塚の舞台に欠かせない存在です。
大きく分けて
- スター要素の強い専科スター
- 脇役で輝く生徒さん
この2つのタイプに分けることができますが、どちらも特別出演という形で5つの組の公演に参加したり、時には専科生のみの「専科公演」に出演されたりと活躍されています。
この記事では宝塚のスペシャリト集団である「専科」について解説していきます。
宝塚の専科生はスターと脇役がいる?
宝塚の専科生一覧
まずは2019年現在の専科のみなさんをご紹介します。
松本 悠里(まつもとゆり) | 轟 悠(とどろきゆう) | 英真 なおき(えまなおき) |
京 三紗(きょうみさ) | 汝鳥 伶(なとりれい) | 一樹 千尋(いちきちひろ) |
夏美 よう(なつみよう) | 梨花 ますみ(りかますみ) | 五峰 亜季(いつみねあき) |
美穂 圭子(みほけいこ) | 悠真 倫(ゆうまりん) | 華形 ひかる(はながたひかる) |
凪七 瑠海(なぎなるうみ) | 星蘭 ひとみ(せいらひとみ)※ |
※星蘭ひとみさんは2019年12月23日付で専科に異動
以上のみなさんです。
専科スターってどんな人達?
この専科生のうち
- 轟悠
- 華形ひかる
- 凪七瑠海
この3人は「専科スター」と呼ばれることもありますが、この「専科スター」という呼び名は正式なものではなく、宝塚ファンがそう呼んでいるといっていいでしょう。
轟悠(とどろきゆう)さんは雪組生として成長した後、1997年から2001年まで雪組でトップスターとして活躍されました。
そして専科2002年からは専科に属して、各組に特別出演されたり、自身のディナーショーを開催。
また専科公演で主演をされつつ、後輩スター達に男役の伝統を伝える立場にありますね。
さらには宝塚の生徒でありながらも、宝塚歌劇団の理事のお一人、つまり経営陣に名をつなれる立場でもあることから、ファンは轟悠さんを敬意を持って「トップ・オブ・トップ」と呼ぶこともあります。
専科スターの代表者と言っていいでしょう。
華形ひかる(はながたひかる)さんは花組時代に新人公演主演や本公演のエトワールを努めて専科入り。
凪七瑠海(なぎなるうみ)さんも宙組、月組時代に新人公演主演やエトワール、宝塚バウホールでW主演を努めおり、お二人ともいわゆる「路線スター」であったことから(なのだと思う)、専科に異動後に各組に出演しても路線スターと肩を並べる役を演じることから、専科スターと呼ばれています。
長年宝塚に在籍し、組子時代も脇で芝居をささえる存在として活躍してきた、他の専科生と「専科スター」と呼ばれる生徒さん達は、特別出演する組で各組の路線スターと同等(に近い)役を演じている点が異なります。
専科生が特別出演で各組をささえる
他の専科生のみなさんは組子時代も脇で光る演技をされ、組の要となっていた生徒さんがほとんどです。
宝塚と他のカンパニーがおおきく異なるのは「女性が男役を演じる」ことですが、子役や老け役もタカラジェンヌが演じる点も他の舞台にはないことです。
特に「老け役」が要になるような作品では、長く宝塚に在籍して年齡もかさねた専科のみなさんは、内面的な表現も巧みで、作品になくてはならない存在になることが多々。
そういう点を担っているのも専科のみなさんと言っていいでしょう。
組子時代には組長、副組長を努めていらっしゃる方も多いですね。
↓↓2. 専科に異動する学年は?また専科の歴史ってどんなものか?
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